2016.04.29 (Fri)
これは良いことを聞きました。
つい一昨日のエントリーで、「プリンス」の楽曲について解説した記事に絡み、「創発」という理論のことに ちょっと触れたばかりだったけど、
私もね、絵を描くこと自体が、もともと大好き。
ごく若かった頃は、純文学やら、もの書き志望と言うよりはジャーナリスト志望、学問ならば文学よりも心理学、精神医学、
最も憧れていたのは天文学。
でも、芸術分野のほうが、一切の理屈抜きに好きだし、
音楽は勿論、逆らえない魔力の世界で、聴くのも演奏するのも大好きだけど、
一番好きで、何より手軽でもあったのは、絵を見ることと描くこと。
なので、当然、パソコンを入手してからは、「お絵描きツール」的機能は早速のこと、エクセルよりもワードのほうで試しては いた。
しかし、
何度かチャレンジしてみても、ことごとく、屈辱的なほど稚拙な仕上がりにしか なり得ず、時間だけは ものすごく費やしたわりに報われない。
そこで、一旦にせよ諦めたままにしていたのが、私の根性のなさ、凡庸さなんだろうけど、
この記事を読んで、あっそうだったー!と今さらながら思い当たった。
そうそう、全体を一気に描いてしまおうとすると、パソコンの お絵描きツール等では、お話しにならないほど無理がある。だが、できるだけ細かいパーツに区切って、そのなかでチョコチョコ処理する分には、そんなに苦労もない。最後に、全体を合わせればいいわけだ。
これも一種の「創発」。
考えてみれば、日常の そこかしこに転がっていそうなこと。
『おじいちゃんすごい!エクセルだけで描く風景画 2万パーツ組み合わせ、76歳の技術屋「超絶技巧」』
withnews 4月28日(木)7時0分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160406-00000001-withnews-sci
定年後になってから、このことを考案したという高齢の男性は、いわゆる技術屋さん、機械屋さん畑の お仕事でいらしたそうだが、さすが。
まあ、時間だけタップリあるというゼイタクも必要か。
経過を見せてもらうと、だんだんとテクニックも向上していってるのを感じ取れる。
うちの親は、男親のほうが、機械に弱くて、経理畑のベテランだったから、数字には一応つよいはずなんだけど、私が、そもそもコンピューターの原理ってのは、0と1のみであるらしいことを、何かの話の途中でポロッと言ったら、怒りだしたのかと思うくらい、叫び声あげて大ショック受けてたよw
ただ、絵を描くのは、父も若い頃から好きで、実際、かなり上手かったが(貧乏だった頃は、鉛筆だけでモノクロ写真さながらリアルに描いてた。)晩年は、ちょっと贅沢して(笑)色鉛筆を使って、気の向くままに描いていた。
よっぽど母親のほうが理数系アタマで、絵を描くのだけは苦手だと公言していたが、数字にも機械にも強かったけど、それでも、
病気で倒れて以降、緊急に備えて携帯電話を購入し、最低限度の使用方法を説明してやって、しまいに、メモサイズの冊子まで、私の手で自作してやって、どうしても分からないときは、これを見てと渡してやったのだけど、結局、使いこなせないままだった。
で、絵が大好きで、機械も苦手では ない私、
やっぱり、イラストレータとかフォトショップ等の専用ツールがないとダメなんだろうなあと思っていたけれど、これなら、自分なりに練習したあと、再チャレンジできそう。
嬉しいわぁ。
ただ、重くなっちゃうよ、という声もあるので、あまりパワーの高くないPCしか持てないし、専用ツールを購入する余裕もない私は、ささやかなものから、試しにやってみたい。
描いて表現すること自体に、本能のようにムズ痒いほどの悦びを感じるからです。
ただし、下手の横好きであるw
そりゃあ、
それ専用に開発されたツールが手に入る環境であれば、なんの苦労は ない。
でも、
手もとにあるもので試行錯誤しつつ、コツコツ工夫して、ここまで来た、というところに、まず感心する。
「便利は不便」でね。
それが なきゃ、いっさい何もできないまま、というのも問題だよなぁ。
日本は、何もないところから何かを産んだというよりは、もともと、他国や他民族から仕入れたものを上手く取り入れ、しかも、単なる真似でなく、そこにプラス アルファして、独自の世界を発展させてきた歴史が長い。その力、いまでも健在なのだと言って安心していられるだろうかと、近頃では少し不安。
でも、個人的にも嬉しい記事だった。