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とりあえず、ひかりのくに
     
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Updated   
2015.08.19 (Wed)

【追記】「ウヨ」「サヨ」どちらに くみしない。

 

佐野氏ならびに彼のスタッフをも加えた「コピペ」問題。ますます泥沼化の様相を呈している。

 

コピペデザイナーはどうして生まれるのか? 東京五輪エンブレム盗作疑惑から学ぶ教訓
cakes 818()1833分配信

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150818-00001154-cakes-soci

 

 

もう何年前になるのか、例の『OKウェイヴ・おしえてgoo』に参加していた頃、美術カテゴリーでの回答でだったか、とあるイラストレーター志望の若い学生さんが、指導の先生の厳しい指摘やアドバイスに素直に従えなくて、自分でも悶々と困っているという相談があった。

それに対して、私は、作品も生きかたも敬愛している画伯、
彼の実妹にさえも「気違いでございました」と、愛情を滲ませつつ評されていた田中一村氏の例なども挙げつつ、

純然たる芸術家(要するに、報酬は度外視)ならば いざ知らず、
クライアント、顧客という存在あっての商業世界でやることなのだから、自分一個の嗜好・志向だけでは、どうにも ならないのでは なかろうか、といったことを中心に答えたと思う。

商業界では、そのときの世間一般でのニーズ関係と切っても切り離せない。しかしながら、

「男は生意気くらいが ちょうどいい」という歌にもあるごとく、あなたのような反発心もあっていい、とも言ったと記憶する。

 

クリエイターだデザインだと言っても、この世界でも分野や手法は様々だし、

だいたい、クリエイトする側が、注文主等からの要望のままに応えるだけが仕事であるなら、そのクリエイター個人の存在意義は ないだろう。
ただ他者の要望どおりにするのであれば、そうできるかぎり、誰でもいいわけだ。

なので、上司や顧客に対する説得力、コンセプト如何も大事だし、世間に出す前の内輪でのプレゼンが重要な舞台にもなってくる。

 

私も思うに、

ご本人にせよスタッフにせよ、恐らく、以前のエントリーでも述べたように、この時代ならではと言うべきウェブ上をサーフィンでもしながら、今回の仕事に何ぞ使えるものはないかいな、と漁っていて見つけたものを、何はともあれ、法的に危なくないかどうか確認することを始めに実行しておき、そこは だいじょうぶと踏んだうえで、厚顔にも無断拝借に及んだのかなあ?という印象だが、

例の一連のバッグの意匠なんかは、「インスパイアされた」とか「影響を受けて」「着想」なんてレベルにも至ってなく、シロウトにさえも一目瞭然もろにマンマなのだから、いくら後付けの「コンセプト」やらを尤もらしく くっつけて説明されても、これのどこに、その人なりの創意工夫ってものがあるの?と呆れざるを得ない。

 

むろん、他者からの影響は、どんな場合にも ないほうがフシギなのだし、歴史上、美術の世界でも音楽の世界でも、そういうことが垣間見えるものは枚挙に暇なく多々あることを知っている人も少なくない。

けれど、

どんなに そうではあっても、それを敢えて用いて表現するのだから、元のもの以上のアレンジの妙とか凄いインパクトを見せつけることは できないのか、できないのなら、
人々をガッカリさせる前に、最初からクリエイターでございと名乗らないでほしいと思う。ましてや、「他人の褌」で儲けていてはねえ。

 

かりに、誰かしら何かしらに対して、大いに共感や敬意を持ち、それに ついては、すばらし過ぎて、もう これ以上、ここに何を足すことも引くこともない、このままでいい、これが良いのだ、と自分が惚れ込んだものならば、私にも そういうことは少なくないのだが、一応にせよ、もとの作者を紹介しておくなり、少なくとも、もとから自分が生み出しましたぁ!みたいな態度は とれない。

 

でも、フロンティア的発想力の大胆さや力強さには欠けがちであるとしても、世界に冠たる「優等生」気質の日本こそは、太古の昔から堂々とパクり文化で発展してきた国だし、こういうことは、人類普遍的のことでもある。

単なる物真似だけに留まらず、よりいっそう、自分たちの好みや つごうに合う良いものにする努力も してきただろう。

それで、最初に生み出した側が、より良く昇華されたものを、逆に輸入もする。

 

【続く】

 

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