2015.08.17 (Mon)
の続き。
【旧ブログより】
今回の尖閣事件を、あらためて見渡す 2010/10/09 00:03
【上記エントリーより抜粋の続き】
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「司法は独立」という常識が通じない相手だけに、ということは、道理が通じないということになろうかだが、ならば、無理を通そうとしてくるのも、また当然か。
私は以前から述べていることだが、くだんのビデオ公開は、日本国民の怒りを増す心配よりは、むしろ、わが方の正当性をハッキリと確認することで、モヤモヤした気分をフッ切れる心理的効果が高いものと思うし、
同時に、国際的なレベルでのアピールには、もちろん有効だろうと思う。
しかし、「尖閣は自国領」、の一点張りである中国に対しては、その効果を疑っている。
ただ、
「中国側からみると、裁判権の行使を認めることは、尖閣諸島の主権を認めることになるから、これは絶対に認めるわけにはいかない。それでこれだけ過激になっている」という大沢氏の見かたには同意見だし、その「過激」を、よりいっそう増す心配のほうが大きいとも言えるのだろう。
『尖閣諸島巡る日中対立激化 中国人はどう考えているのか』
2010/9/23 15:06
http://www.j-cast.com/2010/09/23076480.html?p=1
尖閣諸島を巡る日中対立は激しくなるばかりだが、中国人はこの問題をどう考え、感じているのか、現地で聞いてみた。
「真っ向から対立する二人が、目の前にある数字が『6』か『9』かで争う。結局、両者はまったく理解しあえない」
南京在住の日本文化の専門家は日中関係の現状をこう例えて嘆く。
尖閣列島で逮捕された船長は、その直後に祖母が亡くなった。葬儀にも出られない。9月22日は中国の伝統的な祝日の「中秋節」。その日までに釈放されることはなく、「だから日本はまったくひどい」と中国の民間人はまじめに考えている。日本にこんな話を伝えても、理解してもらえないだろう、という。
インターネットもあり、テレビも十分発達している現代でも、意外と意思疎通が出来ていない。そうした中で両国政府の対抗意識がどんどんエスカレートしていく。
(記事抜粋中の部分的文字強調は、当ブログ主による)
葬儀に出られなかろうが、「中秋節」だろうが、そんなものは、くだんの船長の浅慮無謀が招いたことだ。これでは、国際法遵守問題なんぞよりも、軽率な個人の身内の葬儀のことや祝日のほうが重大問題と言わんばかりではないか。甚だ感情論である。
価値観の違いも、ここまで来ると、呆れるしかない。「日本にこんな話を伝えても、理解してもらえないだろう」、当然だ!
せっかく、インターネットに親しんでいる人々も多くいるであろうのに、いったい、何を どう判断しているのだろうか? という不審は、中国留学経験者のブロガーさんあたりも述べておられたが、当局の情報統制のせいで、かなり、入手情報の偏りがあるらしい。これは、共産国家には大いにあることだ。
船長逮捕は周到に計画、という陰謀論が流行
そもそも船長の逮捕は、日本が周到に計画したものではないか、と中国側は疑っている。いくつかのメディアは逮捕前後の日本の動きをまとめた。2010年9月4日ごろ民主党選挙に立候補した菅直人氏も小沢一郎氏もそろって領海問題、尖閣問題について口にした。その直後の7日に船長を逮捕し、10日には中国の軍事予算、海軍空軍の動きに対する懸念を、最大限の言葉をつかって書いた『防衛白書』が公表された。船長の逮捕は、これからの軍事力増大をもとめる防衛計画の地ならしと中国では受け取られている。
「小泉元首相はA級戦犯については触れず、とにかく靖国神社を参拝する。歴史は歴史家に任せると言った。今度はまず中国船長を逮捕し、その後は、三権分立と称して、裁判所に任せる態度を取っている」。
(↑再度だが、最冒頭リンク記事中によると、日本の司法独立などなどは嘘っぱちだと、中国は見抜いているんだとか)
日本研究家でもこんな不満をこぼす。
中国政府が態度を硬直化させる背景には、謀略論や「ジャパン・スタンダード」への反発がある、と現地の外交専門家は見る。
(記事抜粋中の部分的文字強調は、当ブログ主による)
【続く】