2017.01.15 (Sun)
アメリカ次期大統領トランプさんの経済策方針について、ある専門家が述べている分析記事もササッと読んでみたけれど、
そのなかの一つに、なんだか、根本的に読み間違えているので なかろうかと、少しく違和感を感じたものも あった。
私が、どちらかと言うと好感を持って、時々読み継いできたサイトの掲載記事でもあることだし、敢えて、その学者さんの名を、ここで明記しないが、そのセンセイは、トランプ氏の主張ならびに、このひとを選んだアメリカ国民の妥当性ありということと、トランプ氏によって、新たな時代が幕を開けるのだとして、高く評価しているという。おそらく、皮肉も混じっているとは思うが。
もちろん、私は門外漢なんてもんじゃないほど疎いのであるから、私のほうが大いに間違えているかもしれないのは先刻承知だが、
これまで、いわゆる識者や専門家、錚々たる学者センセイたちの言ってた あらゆることが、私よりも的外れだったという現実を知った以上は、ちょっとだけ自信を持ってみてもいいのかもしれない。というわけで、
いまのところ、私が感じていることを、上手には言えないけれど、素直に言ってしまうと、
トランプ氏は、言わば「新たなる『新自由主義』」を始めようとしているだけにも見えるのだ。
あるいは、ことばを替えて言うと、
「内向き(縮小した?)なんちゃって『保護主義』コスチュームに衣替えしてみただけの『新自由主義』と言おうか。
つまり、本質は、やっぱり「新自由主義」のうちに過ぎないのでは?ということ。こういう言い方で正確なのかどうかは、よく分からないが、
だって、
アメリカが そう来るならと、各国も、それぞれに自国ファーストのシノギを削り合うとか、
逆に、アメリカにトコトン追従することで生き残りを図っていく
(日本は、その可能性が最も高いだろうねw)
となると、
やっぱり、これは これで「弱肉強食」の構図に ほかならないでしょ?
いまや、不自由になった巨人だからこそ「弱肉強食」を大っぴらに目指すことになったに過ぎないと。
「アメリカ ファースト」という新鮮な?スローガンにしても、これを通すためには、
あのフシギな髪と人さし指をブンブン振り回して、めいっぱい、
なりふり構わず、言いたいほうだいの やりたいほうだいになりそうなことは、すでに大統領就任前から大々的あらわになってる。
トランプさんてひとは、ずっと前の当ブログ エントリーでも指摘しておいたように、
彼自身が、「なりあがり」層であると同時に、ごく少数の富裕層に属する一人でもあって、
おせじにも、プア層や庶民らの味方であるはずが ないでしょう。
その点では、
「反トランプ」を称する「エスタブリッシュ」層や「1パーセント」のナンチャラ連中と、たいして変わらないだろうわけで、ただ、
理念や思想の置きどころや「知性がジャマして」といった面での高低差異しかないのかもしれない。
撤廃!と息巻いて、とうとう決定したらしい「オバマ ケア」についても、
どこのサイトの記事だったか、専門筋の人が述べていたには、じつは、「オバマ ケア」の廃止は、保険会社にとっても つごうが悪く、少なくとも、廃止不可能になっている範囲が存在していて、
そこについては、トランプ氏は、いかにも、自分が刷新し直したかの如く見せかけて、自分の名の付いた看板を掛け替えるような小細工を するつもりでいるらしいと。
まあ、私には、向こうの制度は ややこしくて、よくは分からない。
ただ、アメリカ人と結婚している知人が言ってたけど、その人は、ダンナさんが、ワシントンの省庁勤めの役人だから、かなり裕福な家庭であるが、ひとたび、病院に行く必要が生じたら、どの保険を使うかの自己判断が、毎回、けっこう悩ましいことのようだ。
ある日本人で、芸能界関係の人だったと思うが、アメリカで交通事故に巻き込まれたか何かで、向こうの医療制度の過酷なことに仰天し、慌てて、日本に帰国した、と言っていたことも憶えている。
ただ、これは、日本人の多くが、考察からスッコ抜けているようだが、
アメリカは、そもそもの起こりに、キリスト教精神が ある。
「プロテスタンティズム」というものが、資本主義と密接に関係していて、その柱を なしているのだという。ウェーバーだっけ?この程度は、辞書に載ってるわな。
そして、
日本と大いに違うのが、やはり、ボランティア活動が盛んだということで、行政上の支えが薄くても、民間が機能している、ということらしい。だから、辛うじて、もっているのだと。
一般的日本人に、こういう精神は、まだ希薄だと思うし、イメージしている「資本主義」についても あさはかで、大いにカン違いらしいのだ。
とにかく、ネット上を徘徊しているウヨどもの言うことは、てんで信用ならない。
『産経』系サイトで、旧のブログを やっていたときに、はなはだ驚き呆れたことの一つが、
「経営者の苦労を考えろ、雇ってもらってるだけで感謝しろ、無能な労働者は、ワガママ言うな、甘えるな」
の大合唱だったこと。
要するに、
「自己責任」ばんざーい!「新自由主義」ばんばんざーい!!
の大合唱だったってわけ。いったい、どこから出てる指令なのだか、
それも、少なからぬ、「底辺」「非正規」と呼ばれているだろうはずのブロガーどもが、だよw
異様でしょww
まさに、「肉屋を支持する豚」の喩えがピッタリ。
あれから、数年。
いまじゃ、さすがに、現実の重さが歴然で、ネットウヨと言えども、かようにムチャな主張は、影が薄くなったっしょ(嗤)
まあ、すでに、現役勤務を引退してる世代の爺さん連中とか、
なかには、
こりゃあ、暴力団が、政治団体の看板かけてアジってるのかと思しきブロガーも いたよww
新興宗教か何かの集会に、無関係の者が紛れ込んでキョトン、
あっと仰天、恐れ入る。
まるで、かつての私が、あの「カルト連」のオッサンに、詐欺目的で勧誘され、何も疑わず参加してからの唖然呆然状態の再来だ。
あそこのブロガーらは、当然と言うべきか、ほとんどが『産経』・『正論』の愛読者だものなあw
私も、何らの先入観も予備知識も なしに、軽い気持ちで参加したものだから、
えっ??ここ、どういう場所だったの?(汗)
と面喰ったなんてもんじゃなかったよw
これも また、処し方として「ビジネス ライク」を好む性質の中国との関係性においても、かつて、アメリカは、(旧)ソ連とのこともあるから、わが方へ中国を取り込んでおこう取り込んでおこうとして、先方の腹中に潜めていたものを読み間違えたか(それは、わが日本にしても同様のことだろう)、
いまでは、辛うじて生き残っていくため、焦りの段階に入っているようにすら見える。
この話、何年前にか、例のQAサイト「汚気・愚」での回答で紹介したことが あるんだけど、めんどいから、詳細は端折って言うと、
実家の父が、戦後の進駐軍と、アメリカ側通訳(日系人)を介した遣り取りで、ほとほと呆れたことに、
「アメ公はな、簡単な掛け算すら できないんだぞ!」
って話だった。
でも、そんな相手に負けたのは、日本w
掛け算を理解しないアメさんにイライラ、
しまいにブチ切れた親父は、
通訳の日系人が、あいだに挟まってオロオロなだめるのを よそに、当の進駐軍兵士と大ゲンカ。
もと陸軍エリートだった自分のほうが、とっとと、職を退くハメになった。
さて、
「簡単な掛け算が できなくて」も、アメリカは、ものすごく計算高い。
頭の良いユダヤ人たちの おかげだったのかどうかは、知らないよ。
でも、
日本が、ちまちまコセコセ計算し尽くしても勝てないんだわな、これが。
私が愛読していた あるギャグ マンガで知ったセリフなんだけど(たしか、『パタリロ!』でw)、
「大男、総身に知恵が回りかね」に対して、
「小男は、総身の知恵もタカが知れ」
というのは、まさに、日本国の姿だぁね。とほほ。。。
どないすんねんな、歴代あほ政府にバカ官僚ども(爆怒)
これも何年前か、旧のブログ エントリーでだったか、
沖縄の米軍基地問題に関連して、私は、
「日本は、かつて、自分が取り込んで利用してきた、たとえば琉球王国を始め、周辺の弱小国が、大国間の思惑や動向に右往左往、四苦八苦してきた姿を、頭越しのアメリカと中国とに挟まれた位置で、今度は、自分自身が演じることになるだろう」
と述べた。
~驕れる人も久しからず
猛き者も、ついには ほろびぬ~
と語った大昔の人の喝破に、つくづく感心するばかり。