2021.12.02 (Thu)
『【続】伝統、技術、工芸そして和服――モノの価値とは。』の続き。
そもそも、古代の「女性『天皇』」だって、次代の男子への中継ぎ的存在でしかなかったというし。
愛子さんまでは、単に「女性天皇」で済むかもしれないが、
そのあとの代からは、そうは いかなくなる。
なんだかんだと、いったん始めてしまえば、
ま いっか、このままで、となるのが、俗世と人の習いである。
「万世一系」こそを誇ってきた『天皇』家を支える、たぐい稀なる伝説wファンタジーwwは、そこでプツンと切れる。
つまり、「やんごとある」wわれわれ庶民と、なにも変わらなくなるわけねwww
以前も言ったように、
「やんごとある」でも良い、ということなら、それは、われわれ庶民と同じ地平に立っているわけだから、特別優遇するには全く当たらないし、それでも なお特別扱いと(多少の犠牲は伴うにせよ、破格の)優遇を続けるのであれば、
残るは、より純然たる血筋や家柄差別でしか なくなるのよ。
考えてごらんなさい、
もしも、伝染病なり大災害なりで、「トリアージ」を迫られたときに、『皇族』と一般人となら、断然、『皇族』が優先されるだろう。その『皇族』が、どれだけ、治療の効果が なさそうな状態だったとしても。
自分自身が人事不省状態に陥っていたなら、抗議する自力もないだろうけど、
もし、自分の家族とか大切な人が、同じく救命が困難であることに大差は ないどころか、こっち側の可能性の高さは無視して、問答無用で『皇族』のために、命を遠慮しなければならないとなったら、私は「怒髪天」になるわよw
「男系・女系」の別なく、とにかく連綿と続いてきたのだ、そこに価値あり、ということとするのなら、われわれシモジモだって、「やんごとなき」人々ということになるはずよ?(笑)
『天皇制』『皇室』、
やっぱり、この制度は、こんにちでは無理と矛盾の体現でしかない。
「なかの人」たちも国民も共に、ダブル バインド、矛盾の坩堝に投げ入れて、混乱させ、思考力、論理力を奪い、無気力、無関心、低劣な精神へと押し遣っている、それが現実だ。
悦んでいるのは、「『皇室』ポルノ」に浸っているヘンタイ連中だけ(嗤)
…
私事の余談だが、
数年前に、『龍村』の刺繍帯を、近場の呉服屋へ持っていって、どれほどの値段が付くものか、見てもらったところ、
店の人は、あきらかに目を瞠りつつも、なんとまあ「1万円で」と来た。
しかも、他に、この帯と合う和服もセットで売ってもらえたら、、、と、
いかにも、舌なめずりするような眼つきで言う。
『龍村』ですよ?正真正銘の『龍村平蔵』。
初代さんのか二代目さんのかまでは、私には分からないけど、制作者名と共に『龍村』製であることを示す特有のラインと、一点物だからなのか、この帯の「銘」と言うのだろうか、重々しい固有名が付けられている。
売らずに持って帰ることにした『龍村』を、店の人は、いつまでも未練たらしく、何度も確かめるように めくってみたり引っ繰り返したりして、思案し続けていた。
おそらく、『龍村平蔵』の本物を目の当たりにした経験が なく、目利きの自信が乏しいのだろうか。
私は、内心の呆れを隠しつつ、その店の人と少し話を していて、
「宝石も そうだし、和服も、買ったときは数十万も払ったのに、売るとなったら、ねえ。ものの値段って、何だろうと思いますよね」
と言ったら、店の人も、思わず しみじみと頷いたものだ。
そりゃあ、子どもの頃から、わざわざ京都の老舗の呉服屋さんが、うちへ訪問して来て、いろんな反物を次々広げてくれるのをウットリ眺めつつ、ここで また母親のウンチクを聞かされた私の眼でも、「お、これは?」と思える生地に、5百円といった値札が ぶら下がってるんだものな。
この ずっと以前にも、かなり大ぶりのダイヤモンドや高価な宝石付きの指輪、海外の有名老舗ブランドの腕時計などを、なかば好奇心で、近所のショッピング モールへ来ていた買取業者に見てもらったら、
やはり、信じられないほどの安値を告げてきて、そこでも、あ、そうですかとアッサリ退散することにした その とたんに未練タラタラで、
待ってください、ご相談によっては、、、などと引き止めてきたのを断り、さっさと帰ってきたことが ある。
てなわけで、
買うときは「清水の舞台」だったかもしれないが、売るとなったら、あっけないものなのである。
『龍村』は、いまも、うちの箪笥で眠っているが、
この帯には、ちょっとした来歴がある。というのは、私の叔母は、若い頃、誘われて、ある写真家の専属モデルを やっていたのだが、
名前を聞けば、高齢の人なら、すぐに、「ああ、あの」と思い当たる、かつて、首相も務めた高名な政治家の、その夫人が出していた冊子の表紙モデルとして登場し、撮影されたときに着用したのが、くだんの帯だったそうな。
その帯を気に入り、買い取った叔母は、
朱赤色の地に、古典的にして大胆な趣向でデザインされた金糸銀糸の色も鮮やかな牡丹の、盛り上がらんばかり立体的に刺繍された帯が、
叔母にはハデになってしまった頃、毎度のパターンで、私への「お下がり」として寄こした以後、たまに私が和服を着るとなると、その帯の出番となっていた。
黒地の『京友禅』に朱赤の帯は、よく映えてくれた。
けれども、哀しいことに、私自身にも、もはやハデになってしまって久しく、それで、いったい、いくらで売れるのだろうかと、「買取します」看板を出している呉服屋に持ち込んでみたというわけ。
ちなみに、
『世界無形文化遺産』に輝く『文楽』の本拠地、わが大阪には、このように立派な伝統芸能も あるのだが、
こういった活動に対する補助金を、当時、『大阪維新』の橋下氏が、知事時代に続いて市長時代にも、「稼げない」「既得権益」とて激しく糾弾し、カットするぞと脅しを かけるような攻撃的主張を繰り広げ、それが また、橋下氏には毎度のパターンと言って過言でないほどにwあちこち誤謬と認識・知識不足だらけ、しかも、ひらきなおってホッカムリというwwこれを是正すべく各界から向けられた指摘と批判が巻き起こったのを憶えては いるのだが、その後、このことも、どうにか解決したのだろうか。
あの当時、橋下氏に対して、大阪らしくユーモラスに切り返していたらしい、すでに高齢の『住大夫』丈は、いっぺんで、健康を損なったそうだが。
いまは「コロナ禍」に伴った深刻な問題の あれこれが、
さすがに頭の なかには、まだドッカリ残っているはずなのだが、
先頃の「衆院選挙」結果を見るに、
どう考えても、大阪人は完全「鳥アタマ」かつ「どМ」化してしまったのかと思えてならないのだけれども。
~
「文化には、"もうかる文化"と"もうからない文化"がある。文楽は1体の人形を3人で操る。太夫も三味線もさらには裏方も、何人も必要な集団芸術。オーケストラやオペラなどと同じで、人件費や制作経費などをすべて入場料にかぶせれば、普通の庶民の所得では行くことはできなくなる」~
https://www.jcp.or.jp/akahata/web_daily/html/5bu-ishin/06-ishin1.html