2022.05.17 (Tue)
『【見本の各種】人間性の、えらい違い。』の続き。
この話も、過去ブログか どこかに書いたことが あったのだが、
私自身、難聴と言語障碍を誤魔化しきれずに「新卒就職浪人」みたいな状態になっていた二十歳の一時期、母親の知人に誘われて、その知人が経営する喫茶店で、とりあえずアルバイトしていた頃が あるんだけれど(もちろん、障碍ゆえ、業務が合うはずも なく、長くは続けられなかった。店主から、「俺の愛人になれ」とか、こんにちで言う「セクハラ」が絶えなかったのも大きな原因だが)、
ある日のこと、高校3年生くらいの男性3人ほどが来店し、店を出るときに支払いしてもらったあとになって、うっかりボンヤリ屋の私が、桁違いの計算間違いを しており、渡すべき おつりを、何千円もの渡し損ねていたことに気づいた。
幸い、すぐに気づいて、あわてて、店の外に駆けだし、そこそこの距離を必死で走ったら、ほとんど偶然に、さっきの お客さんたちが歩いている背中を見つけた。
いそいで声を かけ、
「あのっ、さっき、おつりを間違えました!」
と、手に握ってきた数枚の お札を差し出したのだが、
男の子たちは、どういうわけだか、
「いいよ、いいよ」
と鷹揚に笑って、受け取ろうとせず、すたすた歩いて行く。
「あの、、、」
と、なおも呟きながら、その後ろ姿を呆然と見送るしか なかった私は、店にも、すみやかに戻らないといけないしで、仕方なく、受け取ってもらえなかった おつりの お札を握ったまま、すごすごと戻った。
お客さんに返すべき何千円もの お札、そのあと、どうしたかって?
わたしゃ、自分の懐には入れませんでした、ええ。
もし、そうしていても、お客さんに直接、申し出て、「取っといて」と言われたに等しいもんなのだから、盗んだことには ならないだろうし、少なくとも、飲食代金自体は払ってもらってるから、店の人にも気づかれないはず。
でも、私は、ショボ~ンとしつつ、店のレジスターのなかに入れておきました。
これが、もし、あの人だったら、シメシメとかラッキー!とか、うまいこと やったわ!と、何の自責心なく、迷うことなく、自分の懐に堂々と おさめたんだろうなあと想像できるタイプの人って、私の周囲にも、いないことは ない。
このことは、いずれ また、かるく分析してみせるかもしれないけど、
そうしたタイプの人は、自分の悪いところを、ほとんど恥じようとしないのだ。
それどころか、むしろ、自分に備わった運や能力のうちに入れている ふしが見受けられる。
そして、自分と似たタイプに対してこそ、一種の「リスペクト」を向ける。
そこには、自分と対等な同類か否かを嗅ぎ分ける敏感な嗅覚が ある。
悪人は、悪人を、それと分かるのだ。
ただのアホな「人間の屑」レベル、「リスペクト」を向けるほどには値しない、と判断したなら、それは そこまでで、思いっきり見下すみたいなのだけれど、
私みたいな単純ボンクラで、狡猾さというものに欠けており、それ以上に、(めんどくさいからw)そういう能力を磨いて伸ばして発揮しようという貪欲さや情熱にも乏しいタイプだと、これまた見下して、嘲笑するけどね。
他者に損害を与えてでも、自分がトクする、これぞ有能の証し!
基本、そういう価値観だから。
うちの両親も、彼ら自身は心外に思うのだろうが、このテの範疇。
私以外の きょうだいや身内も、それに近い性質の者が最多。
そして、オモシロいことに、
たいがい、彼ら彼女らは、特に金銭に対する執着が つよくて、それに見合うだけの計算力もズバ抜けて高かったりする。ほとんどマシーンの如くにw
それでいて、
これまたフシギなことに、
私のような、1円や10円や100円程度のウッカリ計算間違いは、まず しないのだが、
公務員などにもチラホラ見受けるような、万円単位の大きな間違いや失敗は、けっこう犯すのだよ。
つまり、要は自己利益を脅かしそうだと思えるなら、むしろ小さなことでも煩く、抜け目なく神経質なのに、
主として他者に与える恐れの高い、デカい失敗は、平気で安易に やらかしてしまう傾向が あるのだな。
こよなく可愛い自分が損するのだけは、死んでも厭だが、他者に与える損害ならば平気なのだろう。
いずれにしても、彼らは、狡猾さ悪辣さというものに対してこそ、ひそかにせよ大っぴらにせよ、「リスペクト」を抱いている。
そのことを自覚しているのか どうかは、私にも窺いきれない。
そして、ここが肝心。
そういう「リスペクト」は、世のなかの大衆も また、抱きやすいものだということ。
けっこう、よく見かけるでしょ。
だから、まかり通ってしまうのよ。
そうして、世は人類は、向上よりも、あたかも「先祖返り」よろしく、腐敗の道へと戻っていく。
私自身はね、真逆ですよ(笑)
要するに、こんな私だから、身内のなかで一人だけ、これまでも言ってきたように、お酒を好まないこととボンクラゆえに、「わが一族の、恥ずべき異端者」なのw
見下して嘲笑しながらも、その反面で、ある意味「憩い」と依存の対象として安心できるだけにwやれやれ、しょうがないヤツだ、という、多少の憐憫みたいなものすら向けてくるwバカに しきってるww
むろん、私とて、「聖人君子」なわけないし、小さな、あるいは、結局は自分自身で引っ被る程度の失敗や間違いは多々あるよ。
けれども、フシギなことには、自分以外の人に、多大の損害を齎したり、負わせたことだけは ない。これだけは幸いだったと思う、ほんとに。
自負と自信ぶりを誇っているように見える彼らは、常に警戒心と不安を心底に抱えても いる。
この警戒心と不安こそが、彼ら彼女ら特有の「被害意識」と攻撃欲求を かたちづくっている、そういう構成のようだ。
だから、自分には、「償い」や「補償」や「謝罪」を受ける当然の権利が あるかのように主張して やまないし、
自分が、どんなに理不尽で、人道に悖るようなことを してでも、他者にシワ寄せや擦り付けも辞さず、自省や反省することからトコトン逃げる。
まさに、「反省したら死ぬしかない」とでも思ってるようだ。
取り返しの つかない失敗や重ねた罪が大きいほどに、ますます、そうなってしまうわけだろうし。
あとを振り返るのも怖ろしいのだろう。
だから、目を逸らし続けて、しれーっとしている。
そもそも、人並み以上の自己愛の つよさを持ってるからね。
たぶん、それは生まれつきだし、
生まれたあとは、常に、他者と比較し、勝手に傷つき、劣等意識を抱いて、被害意識に至る。
ほんと、しまつ悪いよね。
つける薬、ないみたいね。
胎児のうちに、何か投与して、脳の質とか分泌を改善できれば いいのかもしれんけど?w