2014.07.11 (Fri)
ひときわの大規模ということもあり、またも騒ぎになっているが、今回も また、「名簿屋」大活躍だ。
私は、もう数年前から、この問題についても、何度も言及し警告してきてる。
これからのネット時代で、国家も含めて、どの組織体でも、たった一人の不心得者が存在していたら、根本から揺るがせられることになるぞ、と。
私なんかも、名簿や個人情報を直に手にし、目を通すことを仕事の一環としていたこともあるが、苦しい台所事情のなかにあっても、こういう機会を利用したり、金銭等を懐にしようといった邪まな考えは起こしたこともなかったが。
「フィクション」に過ぎなかったはずのネット世界と現実との境界が、いまでは、たちまちドンドン混入していくばかりか、
「リアル」の日常生活のなかで、個人が行なった普通の平凡なことでも、ネットというものがあるから、そこで、問題が予想外の膨大な事態に発展していってる。
『ベネッセ情報流出 菅長官「検討する必要がある」、個人情報保護法の改正視野に』
産経新聞 7月11日(金)12時27分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140711-00000533-san-bus_all
『「流出情報と認識せず」=ジャストシステム』
時事通信 7月10日(木)14時10分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140710-00000089-jij-bus_all
ところで、ごく最近、とあるアメリカ系新聞の日本語版にて、なじみのある人のコラムを、久しぶりに読んだついで、
同じく、そこのコラムを持っている、IT分野専門に記事を書いているという日本人女性の、
近頃の、Googleと、その検索における個人情報処置問題に関することを取りあげていたのが目につき、そこのページだけサッと読んでみたのだが、
要するに、この筆者が言いたいことは、毎度定番のようなインターネット礼賛ならびにGoogle擁護と思しき内容だった。
そもそも、社会的影響が非常に大きい大企業等の組織と、あくまで一個人の、比較的軽微な過失的事情とを区別して考察できていない、というか、まったく区別しないでおくことをもって価値あることとしているのか、
事実や真実とは無関係な誹謗や中傷でしかないもの、
まったくの虚偽やデマですら、「事実」や「真実」と称して堂々と「情報」のうちに入れてもらって跋扈しているネットの現状をも肯定するのか、
剰さえ、個人情報を本人から削除申請してきた「かど」でw、「グーグル」が、大手新聞各社へ向け、
「このたびは、これこれの個人情報を削除したゆえ、おたくとこの記事を一般に向けて閲覧に供することが不可能となってしまいましたよ」とて、ご報告したがため、かえって、その個人情報が、あらためて、衆人の目に晒され続けることになったという、実に皮肉な現象を、このコラムニストは言祝いでいるしまつ。
「まあ、なんとも、性格のイヤラシイひとだよ」と、
一種の好奇心で、この女性のプロフの顔写真だけ、しっかり覗かせてもらったうえでw早々に、くだんのコラムを閉じた。
私には、こうした現象は、さしづめ「2ちゃんねる」で、
削除申し入れした被害者が、削除申し入れしたという、まさに、そのこと自体が裏目となって、もっと晒され続けるハメになってしまうという、
まさにネットならではの「セカンド レイプ」的暴力行為システムとの共通性を思わせられた。
もっとも、
さきごろ起きた、「2ちゃんねる」常連の個人情報が一挙バレした出来事があって、なかには、
同業者に対してサンザン、根拠もない中傷や口汚い罵倒を繰り返してきていたという作家もいて、平身低頭のていで謝罪せざるを得なかったようだが、これには痛快さを感じてしまったのが正直なところではある(笑)