忍者ブログ
とりあえず、ひかりのくに
     
<< | 2025年07月 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 | >>
[1146]  [1145]  [1144]  [1143]  [1142]  [1141]  [1140]  [1139]  [1138]  [1137]  [1136
Updated   
2018.02.25 (Sun)

ザギトワ勝利の含み笑い、だってさ(苦笑)

まあ、それは見てないんだけども、

「恥じらいを込めて笑う、、、こっ、これは、、、できない
(↑大島弓子『毎日が日曜日』参照)

ってとこじゃない?

なんてったって、15歳の女の子だよ?

 

さて、

私、好きが嵩じて、ほんのちょっとだけ やってたクラシック バレエの影響もあるんだろうと思うが、

いま話題の、弱冠15歳で金メダルのザギトワ選手について。

 

まあ、全部は見てないんだけど、この選手の演技を見ていて、「雑だ」と批判していた人たちの感想も、正直、まあ理解できるわなと思った。

「雑」と言うか、

これから後半に集中して跳ばなきゃならないジャンプのことに、全意識が行ってるのか、そこに全てを賭けているから、こまかい表現のことなんか構っておれるかぃ、二の次、三の次よ!みたいな。

と言うよりも、

私の眼には、やっぱり、15歳の、身軽い少女、という感じが した。

 

体操の世界で喩えるなら、
さしづめ、私もリアル タイムで見てた、あのコマネチ選手と、どこか共通するものを感じた。

 

でもね、

ロシアには、アンナ・パヴロヴァっていう、往年のバレリーナが いて、
バレエに疎くても、その名を耳にしたことが ある人は少なくないであろうけど、
むかし、私が実家に居た頃、テレビ番組で、彼女が踊ってる場面の短い記録映像を見たところ、そのとき一緒に見ていた母親が、

「大らかなと言うか、意外に大雑把やねえ」

と驚いてた。

私も全く同感だった。

プリセツカヤのほうが、よっぽど繊細で凝った踊りかただったが、
とも思う。

まあ、パヴロヴァの、そのシーンは、いつも そんな感じだったと限らないのかもしれない。

 

 

私は、オリンピックに関して、動画を見るということも、従来、殆ど しないほうなんだけど、あんまり「ザギトワ」「ザギトワ」言ってるもんだから、
ほう、どんだけスゴいのよ?と、こればかりは、まず見ないことには、なんとも、、、と、軽い気持ちで見てみたうちの一つが、メドベージェワ選手も引き受けているという女性コーチから、容赦ない徹底的ダメ出しされてた練習場面。

 

いや、私はね、全くの門外漢、どシロウトですよ。だけど、あのコーチがダメ出しして言ってたこと、すんなり理解できた。

特に、「退屈だわよ」とまで言われちゃってたとこ。

 

たしかに、いまのザギトワ選手から、その恵まれた容姿と、お得意のジャンプを奪ったら、何が残るの?

そりゃもう、かなり退屈ですわ。

 

見てたら、とにかく「あたしに対して御所望のジャンプを、言われたとおり上手に跳べたら、それでいいんでしょ?」ってな感じ。

 

だから、コーチさんたちも、あたま捻って考えた作戦なんでしょう。

いまの、この子の一番の得手を最大限に生かすには、、、前半は、エネルギーを温存しておいて、、、とかさ。

「勝たなきゃ、意味ない」んだもん?

 

だいたいは、この年齢に、「こまやか」とか「円熟味」みたいなものを要求するほうが無理なんだろうし、

今回、
得点とメダルを分け合った、同じロシアの女子選手であるメドベージェワ選手と比べたら、こういう分野の女子の場合は特に、ほんの1歳2歳差が、とても大きな違いを醸し出すようになるんだなあということも、あらためて思った。

 

たかだか2歳前後の年齢差でも、メドベージェワ選手のほうが「お姉さん」的雰囲気で、ザギトワには まだ欠けてる落ち着き、安定感を備えている。

 

メドベージェワ選手のほうは、容貌が、一見、ロシア人というよりも、アメリカの女の子みたいな明るいキュートさが あるね。

ザギトワ選手のほうが、むしろ、「クラシック美」な容貌で、白人女性には、そういう人が多いみたいだけど、素顔を見れば、まあ年齢相応なのに比べ、お化粧すると、とたんに、とても大人びて見えるのね。

 

 

…そうねえ、

今回、ジャンプ技術に偏っていたとも言えようザギトワ選手の場合、これに、こまやかな表現力とか円熟味さえも伴う安定感が付いてきたなら、ほんとうの「完璧」を手に入れたということになるんだろうな。

 

ただし、4年後、あの世界では、最も ほど良い年齢になるわけなのだろうが、なにしろ、「アシが早い」という表現が、本来の、時間に関わる意味であるとおり、年齢の問題を思うとき、どうなんだろなあ、順調に生き残ってるかしら、、、という気も、ちょっと する。

 

基礎訓練の一環として、表現力を養うために、新体操あたりでも、やっぱりバレエ レッスンを取り入れるらしいけど、

彼女のは、ジャンプ、結局それを中心に据えたプログラムと同じく、要求されたとおりしていることで、ザギトワ選手が、まだ15歳とは思えない「お色気~!」と騒ぐ向きに、ちょっと講釈たれておこう。

 

大昔のバレエは、たとえば、ドガの絵を見たりしても、それを窺わせるシーンが あるけど、貧しい、若い娘が、パトロンになってくれる裕福な男性を得る場でも あったらしいのね。

 

それに、
15歳ともなれば、ザギトワ選手の素顔を見たら、むしろ、まだまだ幼い しぐさ、雰囲気だよ。

アジア人そして日本女性である私なんか、この年齢当時には、すでに、おとなの女性と間違われてたもんだ。

ただ、学年でも常に1、2を争う高身長だったから、相応に、出るとこはリッパに出てただけじゃなくて、手指・腕・足は長く、全体にスラリとした体型だった。

 

ところで、

バレエはねえ、

実際、私が教えてもらってた先生とか見てたら、舞台での華やかさ優雅さは想像できないくらいに、アッケラカンと、かつ、「体育会系」な雰囲気ですよ。

これは、似た世界で言うと、社交ダンスでも そうだと聞くし(これ習ってた知人は、先生が、とにかく厳しくて、まさに「スパルタ」式の世界よ、人間性の面までズカズカ踏み込んで批判してくるし、と言ってた)

これも個人的に、ちょっとだけ知ってるファッション モデルの世界についても言えそうなんだけど、私の知ってるモデルさんたちも、学生時代に、バレエじゃなくてー、バレーボールやってたんだ、とか言ってて、

あるいは、
ふつうに飲み食い、喋って、ぎゃっはギャッハ笑ってるの見て、

「おいおい、そのへんの女の子のほうが、よっぽど色っぽくて女らしいじゃんかよ」

と言いたくなるほど、まあー、はっきり言って、ガサツですわw

 

私なんか、シンプルなターンでさえ、呑み込み遅くて、みんなと逆の方向に回ったりして、指導の先生に叱られるというより、呆れられたもんね。

バレエはバレエで、固くてグラつくカラダを支えてもらおうとするあまり、強く握り過ぎで、一列に並べてあったバーが、私の所だけズレていってるしまつ。。。

 

やっぱりさ、
何によらず、カラダ張って競う世界の人って、外見の要素だけじゃなく、機敏さなんかも要求されるからね、
なかみは男っぽい、スポーツマン タイプの人が多いのかなという印象でした。

 

 

うむ、
バレエは、おのずからスポーツの要素も含んでくるが、やっぱり、表現・芸術。

フィギュアも、表現・芸術の要素を大きく含むが、基本的にスポーツ。

そういうことなんだろう。

重なり合うところが あるから、せめぎ合いというか、微妙さは、どうしても出てくるよね。

 

 

皆さん御存じのとおり、ロシアは、バレエ王国でもある。

 

「異次元」という称えかた、いまでも、彼に捧げたいとすら思う、

「天才」「完璧」「キング」という呼称は、まさしく、彼のためにあると、
どシロウトにさえ実感させたのが、かのプルシェンコ元選手。

 

どんなに素晴らしい選手でも、「帝王」プルシェンコの横に立ったら、まだ子ども、という感じが してしまうだろうなと思う。

 

余裕しゃくしゃく、ユーモラスでさえある、プルシェンコ氏の悠々たる演技のなかに、バレエの、あれは、ニジンスキーだね、『牧神の午後』を彷彿させるポーズが挿入されてた。

                    
                Blanche(1861-1942)Vaslav Nijinsky in Danse Orientale(1910)


(
付け足し)

ぬいぐるみのことなんだけど。

きょう知ったには、かつて、ザギトワ選手が、坂本選手の『スヌーピー』を欲しがって欲しがって、根負けして譲ったことが あったって話だったが、ある意味、象徴的な話かも()

 

で、体操のコマネチ元選手も、プライベートの姿を紹介したドキュメンタリー番組で、ヌイグルミた~くさん持ってたのを憶えてる。やっぱりファンからのプレゼントが殆どだったかもしれないけど。

 

羽生クンも、「プー」のヌイグルミ好きなのは有名だね。

男のくせに、みたいなコメント見かけたことあるけど、あんがい、若いうちは、男性でも、ぬいぐるみ好きが多いのかな?と思ったのは、うちの兄が大学生の頃、私のヌイグルミが、幾つも行方不明になったことが あってさ。

後日、真相が判明したんだが、全部、兄の下宿先の部屋へ、拉致されてた。。。

なかの一つは、なぜか、「火の神さま」とて崇拝の対象に選び出され、
おりおり、ひれ伏して拝んでいたようだ。

兄とは言え、理解できん(困惑)

 

ザギトワ選手は、12歳で、親元から出て、訓練の日々に入ったそうだけど、子どものうちから、ああいう過酷な世界に入れられるわけなんだから、それで、柔らかい感触のヌイグルミや何かに、癒されるみたいなことでもあるのかもな。ましてや、女の子なんだし。

 

 

まだ未読でも、この物語の結末を知ってしまっても いいと思われるかたは、どうぞ。

http://www.hagiomoto.net/works/122.html

『青い鳥』。

いやあ、久しぶりに思い出したわ。

萩尾望都さんも、大島弓子さん同様、小学校時分から始まって、若い頃の私が夢中になった漫画家さんたちの一人なんだけど、上記の作品も、バレエ ファンであるという萩尾さんのバレエ シリーズのなかの一つだったと記憶していた。

これも萩尾作品らしく、鬼気迫るほどのリアル感ながら、
美しく、ほんとに
せつない、せつない物語でしたよ。

                             


PR