2020.10.07 (Wed)
『平野啓一郎氏 違法でもやったもん勝ちを認め続けると国が崩壊…菅首相の任命拒否』10/6(火) 21:14配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/17abfa345c06975bd8db2b1f81b7e69b7ae2bd50
『ヤフー』の「オーサー コメント」とかいうところで、この、楊井人文さんという人が掲げている見解にも、私は釈然としない。
と言うのは、
「適法であっても『正当な理由があるかどうか』は、異なる立場同士であっても議論が可能です」って、おっしゃるんだけれど、
「正当性は、われにあり」ってことで、互いに、自分の意見こそが正当だと主張して、どこまでも平行線になることなんて、現実ザラにあるでしょう。
まさに、今現在、『学術会議』を めぐる議論が、そんな状態になってる。
だからこそ、収拾不能状態を腑分けするために、人間社会には「法律」というものを存在させており、しかし また、法律というものは、意外と、最低限のあたりまでしか用意されていなかったりするので、それこそシロウトの一般市民から見れば、拍子抜けしたり、ガッカリだよ!と叫びだしたくなる事態も珍しくは ないのよね。
法律の分野って、あらゆる角度からの「解釈」が利き、応用がモノを言う世界でもある。
なので、この世界のコトバ遣いにも、一種独特の感を受けると同時に、解釈・応用を見越したものに仕上げていることは、シロウトにも察せられる。
それから、
「法律論でいえば『違法』という説、『違法の疑いがある』という説、『違法ではない』という説があります。法的解釈は複数の見解があり得て、どれが絶対に正しい、間違いと言えないので、一般市民レベルでこの議論を続けることはあまり意味がありません。『これは違法だから・・・』という論法は生産的ではなく、異なる立場との議論が成立しなくなります」(揚井氏)
純然たる法律に関しては、たしかに、私ら同様シロウトの一般市民レベルであろう小説家さんの断定的意見については さて置き、
揚井さんだって、おかしな論理展開ですよ。
だいたい、「複数の見解があり得て、どれが絶対に正しい、間違いと言えない」のは、「正当性」そのものについて議論する場合にも、往々にして つきまとうことだわね。そして、収拾つかなくも なりやすい。
「これは違法だから・・・という論法は生産的ではなく」
って、そんなこと、
楊井さん御自身の言うように「適法」大前提、と決めつけることも同様でしょ。
「一般市民レベル」で、この議論を続けることは云々って、
だ・か・ら、専門家や識者が議論するべきなんでしょうよ。
ちょうど、くだんの『学術会議』の推薦根拠にしても、
首相と言えど、われわれと大差ない門外漢でしかないのだから、
結局のところ、同分野の専門家たちにしか、推薦に値するか否かを判断できないんだ、ということと同じですわな。
ただし、議論は、国民の眼の届くところで、だよ。
いちおうにせよ、国民に主権が あるはずの国だからさ。
だから、コソコソ裏で小細工すんじゃねえ!!ってんだ。
さて、
『学術会議』に推薦された根拠なんてものは、それぞれの学者の実績や功績を調べれば、難なく分かるはずで、
それでも、「任命見送りを正当化する」、
それが妥当であると判断すべきほどの「『事実』はあるのかないのかは、この機会に調べ議論する意味があります」と揚井さんは言うけれど、
その「事実」が明らかになってさえも、なお、「正当性」を争う平行線事態は あり得るわけでね。
「現時点では、そうした事実が明らかにされておらず、『適法だとしても、正当性がない(不当)』という評価も免れないように思います」(揚井氏)
実際、スガさんは、その姿勢を頑なに貫くんじゃないかと、早々に予想されてるけれど、つまり、その「事実」というものが明らかにされないかぎりは、楊井さんの、たぶん、それが お望みどおりなんだろうけどw「適法」であることは大前提とするもとで、このあとは、はたして「正当性」が あるのか否かという疑問だけが残され、
そして、その疑問は、永久に解けない、
という現実も大いに あり得ますわな。
安倍政権時には、殊のほかに、これを思い知ることとなった。
そして、案の定、「安倍政権の負の遺産」、始末の悪い置き土産が、今後も発覚し続けるだろう。
「任命人数」はギリギリにしてあるからこそ、『学術会議』側から推薦されたままに、あくまで形式で、首相が任命ということが当然に行なわれてきたのだろうが、この任命定数が、ある程度、多めであれば、首相が、どの候補者を切り落とすかという、部分的ながらも喰い込んで、采配可能なのだろう。
実際、安倍政権のときに、そういうことが、大西会長時代に起きたと発覚した。
ところが、
今回の騒ぎにおいて、ちょうど先月まで務めた山極会長は、大西会長時のように「多め推薦」を行わなかったという。これは、もと会長の大西氏にも、詳しく説明してもらわないとね。
そして、スガさんが、6人の学者を切り落としたことで、ただ今は、定数に満たなくなっている状態、ということらしいよね。まずは、この6人を認めなかった理由を問われているわけだ。
ここで一つ確認しておくが、
「特別公務員」という肩書・待遇となるのは、あくまでも、任命されてからのことだよね。
任命されないうちは、特別公務員では ない。あたりまえだw
とにかく、「人事のことは~」とか、毎度の狡い言い訳は、もういい。
「公安関係の問題が~」とか、そんなアヤフヤなことは、当の学者たちも覚悟の上らしいから、はっきり言えば いいんだ。
だが しかし、
おそらく、言えない理由は、政権側に あろうと思う。
その理由は、先日のエントリーでも述べたように、
「たったの6人」だからだ。
つまり、その6人以外は、そのまま、「前例踏襲」だからだ(嗤)。
あほなこと口走るよね、スガさんもw
だいたい、「ヤフゴミん」の言うように、「公安がマークしているから」としても、それ自体、はたして「正当性」を有するのかどうか不明だろう。
ましてや、
何やらバックに隠れているらしい特定の筋からの意向が あるとか囁かれ、不当な政権ソンタクが横行している昨今だ。
くだんの「6人」は、どんな危ないこと、「スパイ」だ「売国奴」だ「国賊」だと呼ばわれるに ふさわしい行いを はたらいてきたのか。その事実・真実を明らかにせよ。
もって、われわれ国民と国家の益になるはずじゃないのか?
ただし、そんな真実も事実も ないとなれば、、、
スガ政権が糾弾されること必定。
このたびの問題の本質について、「法律」、いや、「事実」、と叫ぶ以前に、
『学術会議』設立の根本趣旨を考えるべし、と、前回までのエントリーでも指摘しておいた。
とまれ、内閣の直轄でありつつも自立性・独立性を持たせるのは、それが、政権の最終目的に かなうところの、国家と国民全体の益に資するからだ。
だからこそ、高い位置に立って俯瞰するときに、「政権のため」設立された組織であり、しかも、時の首相や政権の恣意的判断は許されないのは当然となる。
もし、国家と国民全体の益を最終目的としない政権というものが存在し得るなら、それは、どういう政権なのだろうか。
不審、不信感、深い危惧と共に、それが問われている。
ことに安倍政権となってからは、ずっとだ。
最近、デジタル症あいやデジタル相に就任した、「黙れ!ばばあ」の平井(私は、この人の記事を見かけるたびに、
「黙れ!!じじい」
と心のなかで叫んでおりますw)じゃないほうの平井さんという人が、何の間違いなんだか、「上級」とか付く「解説委員」とかいう肩書を背負って、『フジテレビ』の番組内でデマこいたという騒ぎが起きたね。
あれですか?デマ解説担当の人なんですか?そーですか(嗤)
さて置き、
こないだのエントリーで、例の『ふるさと納税』にまつわる、真面目な官僚左遷問題のことを取りあげたときに、『ヤフー』の個人コラムを執筆しているジャーナリストのなかには、もとは『産経』記者だったという経歴の人も いて、その人の記事を読むと、「んん?」となることが一度ならず あったものだから、以来、スルーし続けてきたということに少し触れたが、この楊井人文さんという人も、もとは『産経』出身だそうでw
やっぱり、私には合わないのか、
どうしても、「んん?なんかヘンだ」という印象が拭えませんでww
悪しからず。