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とりあえず、ひかりのくに
     
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Updated   
2024.09.08 (Sun)

最初に一言で言ってしまうと。

それは、ほとんど「本能」的、「防衛本能」的なことなのだろうとも思います。

 

どこかの記事で、
「子どもが可愛いと思えない自分を」責めないように、
とかいう内容のものが あったようだが、

私は、この類の記事に目を通すと、いろんな意味で、内心の しんどさを感じることも少なくないので、近頃は、本文までは、敢えて読まないことも増えた。

ただ、見出しを目にした かぎりで、指摘できうるかと思えるところを、少し述べておくとしよう。

 

 

むかし、ン十年前にも なるだろうか、
とあるテレビ番組で、このような実験を していたのを見た。

それは、あかちゃん、あるいは、子犬や子猫などを見かけると、かわいい~!!と、すぐに駆け寄ってくる若い女性が、寝不足だったり疲労していたりで、体調に余裕がないときは、あかちゃんや子犬、子猫などを見ても、いつものような積極的な反応を示さず、むしろ、避けようとしていた ようすだったということを憶えている。

 

さて、

当ブログでは、一昨年あたりだったろうか、私は、『ユーチューブ』動画にて、『アンコール トム』遺跡の周辺で、半ばは野生として生息している猿たち(主として『アカゲザル』と『ピッグテイル』種ならびに混血種)の生態や、その社会形態を観察していて、やはり、われわれ人間との共通性が多いなと思ったことを述べておいた。

 

猿の世界とも共通していること、

たとえば、くだんの、「子どもが可愛く思えない」とか、特に、次の子を出産したら、先に産んだ子が疎ましく感じてしまうようになったというのは、猿にも見受けられたことだ。

 

もちろん、野生の世界は、人間社会よりも過酷であって当然なのだから、それだけ、生存競争が厳しくなるのは、親子間と言えども例外では ない。

 

たとえば、生まれて1週間たつか否かくらいの、ごく幼い子猿にさえも、あまりに早々と、母猿は、母乳を飲ませないようになる。

餓えに瀕した子猿は、地面に這いつくばるようにして、自分で、食べられる物を探して、方々さまようことを余儀なくされる。

 

それは、多くの母猿自身も、栄養の摂取状態が満足には ほど遠く、母乳が枯渇しやすいせいなのか、また、ただでさえ空腹を抱えている子猿が、常に、やみくもに しがみつき(子猿が しがみつく力は、驚くほど強い、これも、ヒト族の あかんぼうに名残が見受けられるところ)、隙あらば、母乳を飲もうと必死なので、体力を消耗させられる母猿にしてみれば、そうとう苦痛で、ほとほと疲れるのであろう。

 

ただでさえ、そういう状況のなか、出産後、少しでも間が空けば、たちまちにして、ボス猿を筆頭に、オスたちが、次を孕ませようと つきまとい、雌猿を休ませない。

 

構成員数は、すなわち、規模と勢力に直結し、ボスを中心としてオス猿は、周辺のグループを警戒し、見張り、争い、グループ内の雌たちを次々に孕ませることが最重要の務めであるから、子育てに直接的に参加することは、殆ど ないか、多くは ない。

やはり、生まれて間もない子猿を養う母乳だけは、母猿によってしか与えられないのだから、出産と子育てを担うのは、もっぱら母猿の役目となる。

 

猿の世界でも、母子の密着度は高い。

そんななかで、思いがけず、母親を失ったり、はぐれてしまった子猿は、とりあえず、よその優しい雌猿などに頼ろうとしたりするのだが、最初のうちは ともかく、いつまでも寂しがり、不安がって、自力だけで生きのびようとする強さを発揮しようと せず、特定の雌猿を母親代わりに依存したり、周囲に頼っている、弱々しいやつと見做されるや、ボスのオス猿などよりも、むしろ、非常に気性が荒いタイプの雌猿に、「甘ったれるな!!」と言わんばかりに、瀕死の重傷を負わされたりすることも ある。

 

要するに、

依存されると、自分にも余裕が ないので、しんどい、いつまでも甘えられると鬱陶しい!ということだ。

 

先述したように、じゅうぶんな栄養を摂取しかねている状況ともなると、母猿自身の生存も厳しい。

そのせいか、猿の世界も、人間以上に、長幼を始めとした序列ルールが厳格だ。

腹を空かせた子猿を心配して、自分の食べ物を分け与えてやるというような「親心」も、ほとんどの場合、けっして見せない。それどころか、

子猿が、親の手から、その食べ物を横取りしようものなら、容赦なく、半殺しの目にすらも遭わせる。

それは、彼らの社会で生きていくうえで、生まれて最初に叩き込まれる、基本的掟の一つだ。

親以外の者は勿論、親のものでさえ、欲しがっては いけないのである。
それでも敢えて奪うなら、力の誇示、文字どおりの力づくだ。

 

ただ、子どものものを奪い取る親は多いようなのだが(苦笑)

母猿の気性や個性も、人間と同じく、様々だから、子どもに対する態度にも、多かれ少なかれの差は あるけれど。

 

ましてや、次の子を出産したら(出産自体も、自分だけで、すべてを始末しなければ ならない。どんなに苦しい難産でも。)先に産んだ子など、かまっている余裕は ない。

 

こういうところも、人間と共通なのは、猿の子も また、弟や妹に嫉妬する。
(ヒト族のオスも、わが子に、ヨメさんを独占されて嫉妬したりするやつ いるっていうじゃん嗤)

それどころか、母乳を飲ませてもらっている、よその子猿の姿を見るや、うらやましさの あまり、その子猿を引っ掻きに行くくらいだ。

すると、気立てが穏かな母猿の場合は、嫉妬に燃えて引っ掻きに来た、グループ内の少年猿を落ち着かせようと、あわてて、「毛づくろい」してあげようか?とばかり、なだめにかかる場面も見られた。

 

 

親子の相性というものも、猿の世界でも同様では あると見受けたが、

ただ、
知的障害を抱えている子猿などは、図体だけは大きくなっていても、母猿が、いつまでも特別扱いして甘やかしている例外的な場合も あるものの、

やはり、通常は、下の子が生まれると、いつも以上に栄養を確保し、母乳を体内で拵えなければならないから、母猿は必死だ。

より幼い子に集中して注力しなければ ならないゆえか、先に産んだ子に対しては、ちょっとでも甘えてくると、容赦なく叩き、突き飛ばし、じゃけんに扱う。

上の子が、幼い弟妹にイタズラしようとしていると見たら、間髪入れずに激しく怒る。

 

 

そんな母猿も、いちばん幼い子が、やっと、自分の手を離れ始めると、今度は、厳しく あしらってきた上の子に対して、かつてのような親らしい心づかいを示そうとするのだが、その頃には、すっかり自立している子猿は、特に男の子の場合、仲間たちとの遊びに夢中で、余裕を取り戻した母猿が、久しぶりに、息子の毛づくろいを してやろうと、手を伸ばしても、大きくなった息子のほうは煩がり、さっさと遠ざかっていき、取り残された母猿は、いささか寂し気な表情だったりも するのである。

娘であれば、子育ての手伝いを させる。

 

 

さて、

人間社会は どうだろうか。

猿の社会よりも厳しいのか、

猿の社会よりは甘いのか。

 

まあ、いつまでも引きずったままであるらしい面は多々窺えるね。
もとが猿なんだものw

 

 

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