2021.08.22 (Sun)
かのオサマ・ビン・ラーディンも言っていたという、
皮肉にして深い指摘。
『9.11――同時多発テロ』を動機として、『アメリカ』は進攻し、『アフガニスタン』を空爆して、かの地の一般市民たちにも、甚大な被害を与えている。
これには、当然、同盟国として参戦した各国も同罪だ。
私は、それも あるから、アメリカが、人員と援助金を連綿と費やし続けたのは、言わば「罪ほろぼし」の心情も あったのかなと思っていた。
アメリカが、特に、トランプ政権時に、『ターリバン』側との「和平交渉」に向けて、米軍を縮小する過程で、逆に、アフガニスタン政府は、圧力を かけるため、空爆を増加させた。
「和平合意」後、アメリカ側は、駐留軍縮小とともに、空爆を止めた、その分が、アフガニスタン政府による空爆が増えることとなり、『ターリバン』と無関係の一般国民は、自国政府によって殺戮されている事態になっていた。
要するに、アフガニスタンの一般国民にしてみれば、アメリカよりも、自国政府のほうに、よっぽど迫害されてたわけだ。
今回の『アフガニスタン』情勢を知って、そのタイミングの、あまりの悪さとともに、どうにもフシギで しょうが ない気がするのは、
『アメリカ』は、アフガニスタン政府に対して、自国の人命のみならず、超の付く巨額の税金を注ぎ込んで援助してきたという、その使途や不正のチェックは、全く、やってこなかったのだろうか?ということ。
もしも私がバイデン大統領の立場だったら。
いかにもシロウト考えなのかもしれないが、
まずは、アフガニスタン政府と、その大統領に対して、猛烈に喝を入れると思う。
いつまでも手を拱いて、あまつさえ、水増しなどの不正という、甚だしい裏切りを はたらいていたことの事実とともに、こちらの意向も、はっきりと突きつけたうえで、先方の言い分に耳を傾けると同時に、
いついつかまでには、それなりの改善を見せることが できないのなら、撤退の期限を明確に切る。
それでも、
先回のエントリーで言ったように、「宣言」は伏せておくだろう。
先日、再び掲げた、あの中村医師の、意外過ぎる暗殺事件について取りあげている当ブログ過去エントリーでは、現場の事情を熟知している人たちの意見を、よく聞くことが大切であると、つよく実感した旨を述べて あるが、
このたびのアフガニスタンにおいても、その「撤退宣言」が、がぜん、『ターリバン』側を勢いづかせるであろう情況は、とっくに知らされていたのであろうし、
なぜ、アメリカの大統領が、それらの情報を無視したのか、
なかなか、理解し難い印象は残る。
だからこそ、
あのアメリカだもの、それ相応の深謀遠慮が あるに違いない、というのは、同盟側の一員である日本にとっての希望的推測に過ぎないかもしれないのだし、ひとえに、アメリカの力が衰えてきていることを示しているという指摘は無視できないものと考えておいたほうが無難だと思う。
そりゃ、あれだけの人命と、途方もない援助金を注ぎ込み続けたひには、
衰えてきたから、では なくて、順序からすれば、疲弊して、やがて衰えていくのは理の当然だろう。
日本も また、それなりに巨額の支援金を拠出してきているのだが、われわれ日本国民も、外国への支援金について、きちんとした内訳に則っているか どうか、相手国の内実調査も含めた報告が なされてきた記憶は、ほとんど ないように思える。
そんなものなのだろうか。
どうも、これからは、「カネは出しても、口は出さない」では通らないと考えたほうが よいのでは なかろうか。
出どころは、そもそも各国の国民の血税。
可能なかぎり有意義な実を結んでほしいものだ。
日本だって、『アメリカ』追随の立場だから、『ターリバン』から見れば、「小者」ながらも「敵」の一員。実際、何度か恫喝されてきとるわな。
特に、アベシが、『イスラエル』で、勇ましくも軽薄な演説したときなんかも、国外の邦人の安全が危惧される事態を招いたよね。
これも安倍政権時に、あのあたりに近い国で(『トルクメニスタン』だったかな?)、人権を軽視した独裁政権を敷いているにも かかわらず、何兆という規模の経済協力を与えたという批判が巻き起こったように記憶しているが、それも、ほどなくして掻き消えたようだ。
アベシに関しては、異様なほど、ウヤムヤが多い。多過ぎる。
私なんかは、以前から、理解し難いほどの執念を感じさせられていたんだけれど、
アメリカってのは、あの、すんでのところで「核戦争」を おっぱじめる寸前だったJ・Fケネディのことを考えても思うことだが
(ちなみに、私は、ケネディぎらいw)、
なぜ、『共産主義』というものを、あのくらい神経質に、親のカタキみたいに やっつけようとするんだろうか?と。
この理由は、
実は、『アメリカ』自身、そもそもは「宗教国家」だからなんだな。
もちろん、『キリスト教』。
そして、
しかも「プロテスタンティズム」となると、「共産主義」は、「資本主義」の敵そのものでしかないわけで。
結局、隠れた「宗教戦争」を、アメリカ自身も やってきていたということだろうか。
このへんの事情からして、一般の日本人は、知らないままだと思う。
なにしろ、「宗主国」アメリカが資本主義なんだから、アメリカが敵視する共産主義は、とにかく悪いもの、という、盲目的な感覚だけだろう。
もちろん、国内に おいても、宮本委員長時代の『日本共産党』のイメージなども悪く影響しているだろうし、いまだに、あの政党に対する「色眼鏡」を払拭できたとは言えないままでいることの大きな理由では あるのだろう。
いまでは、歴代委員長の尽力も あり、隔世の感さえ あって、この日本のなかの政党としては、最も真っ当な主張を堅持している政党だと、私は思うようになっているけれど、ただ、
いちばん長い政党の歴史を持ちながら、政権の座に就いたことが、ただの一度も ないので、もし、そうなったら、どのような与党になるものやら、予想すら しにくいということも、『日本共産党』の大きな弱点だと思う。
それだけに、一度はド修羅場を経験してきた(旧)『民主党』系と連立させて、経験を積ませると同時に、「キレイごと」ばかり宣伝してきたに過ぎないのか どうか、ひとつ、お手並み拝見と いきたいのだが、
ただ、この国は、企業と同じく、よろず「育てる」という余裕を失って久しいからね。
「茹で蛙」どころか、もはや「フリーズ」状態に陥ってるから。
国として、もっと体力が あるうちに、方向転換できていたら良かったんだろうけど。
どう考えても、
いまや、ど腐れ『自民党』が与党で あることのほうが、亡国の危機じゃあないかとしか思えない私だけれど、学生時分から、『共産主義』に対する根本的な批判は持ち続けているし、それと同様に、資本主義もダメだなと思っている。
同じ経緯の歴史を持たないゆえに、基本から理解していない日本と国民だが、
アメリカでも、こんにちに おける資本主義は、そうとうに変容しているし、堕落しているのだろうと思う。
さて、『ターリバン』政権に対する「国際的圧力」。
それには、国際間の足並みが揃っていないと難しい。
『北朝鮮』だって、『中国』を筆頭に、国交を結んでいる国は少なくないというし、一筋縄で行かない原因でも あるだろう。
そして、『ターリバン』に おいて、上層部が、荒くれの下っ端を抑えきれないという現象は、旧日本軍も そうだった。
例の「従軍慰安婦」というシステムを、あらかじめ設けたというのも、それを理由としていたらしいが、現実は、そんな甘いものでは なかった。
それこそ「3分」ナントカじゃないけれど、最初から、そういう役目なのだとは分かっていて、機械的に性処理してもらう「慰安所」なんぞ、味気なく、とうてい、オモシロいものじゃなかっただろう。で、欲求の赴くまま、現地の一般家庭の婦女子を襲うわけだ。
こっちのほうが、よっぽど「犯し甲斐」が あるってもんなのだろうよ、男にとっては。
「最後の」国王が不在中のアフガニスタン国内で、
あろうことか、王の従兄弟に当たる首相が、クーデターを起こし、
以降は、アフガニスタン側から、あからさまに、『ソ連』へ すり寄っていく かたちで、また、当時のソ連側も、『イスラム教』の抵抗勢力(『ムジャーヒディン』)たちを厄介な問題にしていた事情から軍事介入したことの経緯が あったそうだが、
ときのアフガニスタン政府の首長を、アメリカとの接近や、自国内騒乱を収束させる手腕にも欠けていると、大いに不満を募らせていったソ連は、無慈悲にも、さっさと暗殺したらしい。
現代のアフガニスタン政府側のカルザイ氏にせよガニ氏にせよ、アメリカ政府でなく、ソ連の時代なら、すみやかに しまつされていたかもしれないね。
私は、日本の歴史のなかでも、特に『戦国時代』に疎いんだけど、
どうにも、興味わかないのよねw
ま、アフガニスタンの抗争の歴史を、大雑把ながらも辿っていく あいだ、かなりウンザリさせられるものが あったのは たしかだ。
まさに、男どもの権謀術数の世界、それに加えて、狭量な宗教世界。
なるほど、げんなりした!
もう、おなか いっぱいだww
【続く】