2020.03.28 (Sat)
『森友事件』の被害者は、失望と恐怖のすえに、徹底的自責のあまり、すべてを一人ひっかぶって、みずからの人生を閉じてしまった故 赤木氏と、その御遺族のみでは ない。
事件の裏側に、ここへ来て、あらためて強く光が当てられている。
ふたたび みたび、これを掲げます。
さあ、どなたも、よーく噛みしめておきましょう。
~
犠牲者とは、自分が受けた不当な被害を証明することが出来ない人のことである。告訴人とは、損害を被り、それを証明する手段をもつ人のことである。この手段を失えば告訴人は犠牲者となる。彼がこの手段を失うのは、たとえば加害者が直接的ないし間接的に裁判官であるような場合である。彼は告訴人の証言を虚偽として却下する権限、あるいはその証言の公表を妨害する能力をもっている。だがこれは特別な場合にすぎない。一般的には、告訴人が不当な被害を被ったと申し立てながら、いかなるかたちでもその被害を呈示しえない場合、彼は犠牲者となる。逆に言えば、「完全犯罪」とは(…中略…)証人を沈黙させ、裁判官の聞く耳を奪い、証言を支離滅裂な(常軌を逸した)ものとして成立するものであろう。証言の送り手、受け手、意味を無力なものにしてしまえば、まるで指向対象(損害)が存在しなかったかのように事は運ぶのである。~
「~加害者が直接的ないし間接的に裁判官であるような場合~」
当該事件においても、いま最も問われていることだ。
いいですか?
「間接的に」も、なのだよ!
そして、
「告訴人の証言を虚偽として却下する権限、あるいは その証言の公表を妨害する能力」
その「権限」や「能力」を、誰が与えて、誰が持っているのか。
現在、官僚らの人事権を、官邸(および官邸付官僚)が強く掌握するシステムになってしまっているね。
したがって、
国家犯罪に連なった上位者たちの、起訴を免れさせ、
そればかりか、格別の昇格を させている、
その采配が、どこから、何ゆえに出たものか。
火を見るより明らかと言わざるを得まい。
「いかなるかたちでも その被害を呈示しえない場合、彼は犠牲者となる」
さて、今また矢面に立たされる仕儀となった佐川氏は どうか。
まさに国益が毀損され、
民主主義と憲法の精神を踏み躙られた、
われわれ一般の国民全員も被害者なのだ。
かつ、
不公正な権力から奪還し、軌道修正すべき最終の責任者でも ある。
その自覚を持とう。