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とりあえず、ひかりのくに
     
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2023.10.08 (Sun)

むかし、私が、まだ実家で生活していた20歳代の頃のことだ。

うちは、父親の実家が(本当は養家なんだけど)遠い千葉県なので、毎年の お盆や お彼岸、それぞれの先祖の命日に仏壇前にて読経してくださってた お坊さんは、住まい近くの お寺さんに依頼して、そこから来ていただいてたのだが、

ある年の新年早々、「お布施」を集めに回られていたようで、うちにも訪ねて来られたので、親らも、素直に応じて差し出した そのあと、茶の間に戻って、自席に座り直しながら、親父が、

「坊主まる儲けだなあ」

ハハハと笑っていたことが あった。

 

それでも、
千葉の菩提寺の代わりに、うちに来ていただいてた「おじゅっさん(大阪で言うところの「ご住職」)」は、当時、まだ40歳代前後くらいだったろうか、いたって真面目で、かつ、うちの親とのコミュニケーションもスムーズで、仏教についての研究心も、なお旺盛だったのか、集めた お布施で、はるかなインドまで仏跡の見学に赴かれたとかのことで、おみやげです、と、かの地の菩提樹製数珠を持参して来られたことも あった。

いつも丁寧な読経を聞いていると、私なんかでも、つい聞き惚れるほどの美声で、それを活かしてか、地域の公民館では、「詩吟」クラブに参加しておられたようだが、うちの親父も、その頃は、詩吟にハマっていたので、さすがだと感心していた。

と まあ、こんなことを思い出したのは、

『正圓寺』という、大阪では『聖天』さんを祀っていることで有名な、たいへんに古く、なんと『平安』時代より千年を超えることでも知られた、由緒ある寺院の、こともあろうに、住職が、カネ儲けに大失敗して、法に違反していたことがバレた あげく、加担していた不動産業者ともども逮捕されたというニュースを見たからなんだけど。

 

そもそも、なぜ、特養ホーム事業を思い立ったのかと訝しく思ったら、くだんの住職、50歳代で再婚してからというもの、おカネに困っていたらしい。(どういうヨメさんなんだ?)

で、そういう事業の経営者はガッポリ稼げるからということらしいのだが、そこで、役所に届け出る書類の虚偽不正を やらかしたのがバレて、補助金もらえなくなったんだそうな。

(なんか、カゴイケっつうオッサンの事件も連想したw)

そういうわけで、たちまち行き詰まり、建てかけの建設費が支払えなくなったというゴタゴタ。

 

私が生まれた街の わりと近場なので、過去エントリーで数回、触れたことも あったかと思うけど、ほんの2歳未満で、そこを離れたので、くだんの寺そのもののことまでは憶えていなかったのだけれど、亡母が生前、時々思い出しては話していたことの一つに、ここの『聖天』さんのことも登場していたので、生まれた街の恋しさ、懐かしさから、何度目かに訪れた数年前、ふと、足を延ばして、『松虫通り』沿いの、この寺院にも参ったのだった。

そのときは、そんな前代未聞の騒動が起きていたなんて、ちっとも知らないから、高台に広がる敷地のなかに、見るからに古い お堂や僧坊みたいな建物が点在してるなあと思いつつ、なんとなくガラ~ンとした雰囲気を訝しみつつも、ゆっくり巡っただけなんだけど。

初めて知ったニュースに驚いて、検索してみたら、すでに4年ほど前の10月に、『フライデー』が記事を載せてたんだねえ。

 

いやはや、

「あほらしやの鐘が鳴る~」emoji

てなもんだわな。

もっともらしい お説教を垂れておきながら、護摩なんぞ焚き上げつつ、まったく煩悩まみれの欲得まみれか。emoji

われわれ一般の仏教徒よりも薄~い信心、
いや、皆無なんじゃないの?よりによって僧侶とも あろう身で。emoji

 

 

実は、

私の命名時、なかなか決められなくて、近所のオジサンやオバサンたちまでが総出で、いちいちの漢字までは知らんけど、やれ、「けい子」がイイとか、いろんなアイディアを多々提案してきたらしいんだけど、

そのなかでも、強硬に主張してきたのは、特に親しくしていて、私のことも非常に可愛がってくれていた おじさん。

「ワシの名前が三千人(みちひとorみちと)で『千』が付くから、それに ちなんで、百を二つ並べた『百々子』に せえ!」

とか。

母親も、「桃」の花のだったら可愛い感じするけど、、、と、あんまりピンと来なかったらしい。その話を聞いた私も、

「そんなムカデみたいな名前、いやや~emoji

とw

ところが、おじさん、あまりの強い推しっぷりで、しまいには、

「自分とこの娘でもないのに、なんで、あのオッサンの名前に ちなまんとイカンのじゃあ!?」

と、うちの親父が怒りだし、

「俺の おふくろの名前に ちなんで、『ふさ』を付けて、『房子』に しろ!」

と、押し返し。

親父の母親って言っても、本当は養母で、母方の伯母に当たる人だったんだけどね。

 

これには、今度は、私の母親自身が猛反発。

「なにが悲しゅうて、あんたの若死にした母親の名前に ちなまんとアカンのや!?ゲンクソ悪いわ!!emoji

と、だんぜん拒否w

 

そんなわけで、

わたしゃ、ご町内のアイドルだったもんでwもうー、近所じゅうが喧々囂々の侃々諤々ww

 

考えあぐねた母親は、くだんの寺院の『聖天』さんから一字もらって、
「聖(せい)
と名付けようかと思ってたらしいんだけど、

いや、「名前負け」したら いけないと考え直して、また迷い、

結局は、

「なら、あたしの名前からで、どう~?」

と、

自分の妹である叔母が、か~るく提案してきて、急転直下、
二字を もらって、意外にアッサリ決めちゃった、という経緯なんだけど。

 

私が成人後だったかな、ある日、ふと、

「考えてみたら、『聖』って字は、耳に口の王やろ。聴覚障碍と言語障碍やのに、すごい皮肉やんか」

と指摘したら、母親は苦笑していた。

 

 

旧ブログか過去エントリーでも言ったことあるかもだが、

叔母の提案によって付けられた名前ってね、

よーくよく聞けば、本当の出どころは

「なんかヘンな騒ぎを起こして、しまいに、ハラ切って死んだ小説家やん!!」

もとは、そこが由来であると知ったとき、今度は、当の御本人である私自身が怒りましたよw

ゲンクソ悪いとは、このことや!!emojiとww

もっと聞けば、そもそもは、母らの弟である叔父の一人が、その小説家の愛読者だったのだとか。

 

あの小説家が、あの事件を起こした当時、テレビでも頻りに放映していたのを見たことは憶えてるんだけど、その頃、私は小学生だったので、

みょうな制服だか軍服みたいなものを着込んで、こぶし振りあげながら頻りに叫んでいるが、いったい何を主張していて、何が やりたいんだか、サッパリ理解できず、ただの「へんなオジサン」にしか見えなかった(苦笑)

 

 

当時、まだ ずいぶん若かった叔母だが、おバカちゃんのわりにはwけっこう成功していて、まあ、かなり「羽振り」が良いと言うのか、とにかく得意の絶頂、意気揚々状態だった頃なので、その姉である母親にとっても、自分の実妹だから、悪い気は しなかったんだろうけど。

読者のかたは、たぶん、すでに御存じのとおりで、先日のエントリーでも述べたように、叔母は後年、思いがけぬ精神病に罹患し、羽振りの羽もボロボロになってしまい、ドえらいことになったもんね。

 

【続く】

 

 

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