2014.12.09 (Tue)
それを忘れている人々が、ネットで見るかぎり圧倒的に多数という感じは受ける。
老人福祉を貧しくしたならば、
いま現在は、「俺たちにツケを まわすな!!」と、声を大にして叫んでいる若者も、そんな自分自身が、もう少し経ってみれば、われとわが身に沁みるときが来るであろうこと。
生活保護問題もそう。まず、
「自分だってワープアなのに頑張ってる、なのにと思うと、受給者たちが憎い」
とて延々叫ぶ者たち。
あなたがたこそは、あすの生活保護受給者候補に他ならないということを忘れているのだろうか。
考えてみたこともないのだろうか。
では、
受給者を責めてやまない「ワープア」さんに聞きたい。
あなたは、なぜ、「ワープア」なのですか?
あなたは、
健康体ですか?
何かしらの障碍や病気を お持ちですか?
家庭環境は如何でしたか?
普通に教育を受け、大学も出られましたか?
これらについて、特段の事情が ないとすれば、
あなたは、なぜ、「ワープア」になったのですか??
また問うべきは、
役所側が、受給許可にあたって、まずは「門前ばらい」が通常というほどに、非常に厳しく処しているあまり、本当に必要な人々の捕捉率が異様に低いままだというのに、この反面では、
受給資格を与えられているのが奇みょうなことであるのは明らかなはずの者たち、いわゆる不正受給者が、何ゆえに生じている余地があるのか、
そこを問いただすことなく、やみくもに、
保護を受給するのは犯罪に等しいとして、こういう人々を「安楽死」させよという声さえ出る昨今の日本社会。
しかも、世界トップクラスの経済大国でだ。
いったい、背後で、何者かが煽っているのかしらん?と思う。
その正体は、
政府や商人等、限られた「勝ち組」それに追随する各種メディア、
いまやネットの お陰と言うか弊害のせいで、
なに憚ることなく遮られることもなく「発信」と称して大声で喚く有象無象の愚者たちだ。
「あすは、わが身」。
いま、自分が「ワープア」だと言い、
いずれ年金が「雀の涙」か、受け取れないやもしれぬ、惨め極まる老後が待ち受けている、バカ者たち、もとい若者たちよ。
あなたがたこそは一番に、今後の生活保護受給者候補なのであり、
ただでさえ年金も心細いなか、
福祉も貧困になってしまった老後を迎える恐れが最も高い候補者なのです。
「無能だから」ですか?自分で認めますか?
「自業自得」ですか?
「安楽死」を望みますか?
そうそう、
「困窮している者が救われる方法を模
これが また、
「おたま」とオババさまとを足して2で割ったみたいな「顔本」名でさ(爆)
おまけに、
文章がブラげろんぬソックリ(爆)爆)
もし、あのオババさまら本人に違いないとしたら、
さーすが、安倍ちゃんファンだよな(爆(爆)爆)
相変わらずだね、
その●●っぷりは、まさに掬いようも救いようもない。
日がな一日、ネットに貼り付いて、のべつ悪意のコトバを撒き散らす。
他にやることは ないんかいw
まあ、いつかは、オマエさんの正体が白日のもとに曝け出されるよ。
その予感に怯えつつ、ますますネジクレて、
世のなかを憎悪で満たそうと、ネット活動に いそしむんだね(嗤)
もう一度言う。
いつかの日には、オマエさんの正体が曝け出される。
「自然界でも餌を取る能力なき者は死んでいくのが摂理」っつうのも、時々見かける愚物ならではの屁理屈。
ふんw
人間やめます、ってか(爆)
ヒトに生まれた甲斐もないというものだ。
まあ、ここまで人間性が落魄れてるとは、、、なんとも はや。
また皮肉なことに、
こうした暴言を吐き散らす者には、精神面や知能系の問題を抱えている場合も多いであろうこと。
だが、いったい、
こんにち医学の発達・発展は、どういう人々の存在あってこそのことか、分かってるか?
その恩恵を、唾棄に あたいするオマエさんらは受けるんじゃないぞ。
まして、医療機関で従事している者が言うのなら尚更、世も末だ。
どいつもコイツもいっそ潰れておしまい
と、これが、
電波の伝播、
「愛」が「悟り」が、を言いたがる、あの「カルト連」の活動目的ww
2014.12.09 (Tue)
実際、
福島で、安倍さん演説中に、小さいプラカード持ってた女性が、自民党と公安に恫喝されたというんだから。
『「オッサン政治」に怒る 各地で女子会、続々声上げる』
朝日新聞デジタル 12月8日(月)11時17分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141208-00000016-asahi-pol
~
プラカードなどに使えるデザインもつくった。候補者の街頭演説に行くときに、質問や要望を書くなどして自由に使ってほしいという。~
ま、女性でさえあれば、自民党議員でもいいのかね?という疑問もある。なんちゃらサツキさんみたいなね(嗤)
「女に厳しいのは女」って現実側面もあるしw
私も、職場等で、そういうの経験してきてるし。
2014.12.09 (Tue)
『<麻生財務相>子ども産まない方が問題…社会保障費巡り発言』
毎日新聞 12月7日(日)22時10分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141207-00000058-mai-pol
「子どもが産まれないから」だってサ。
さすがさすがの男尊女卑自民党政治屋センセイは、
「女は産む機械」とかロボットだって言いたいかな?
一言で済むわい、このひとの毎度なセリフを うっちゃるにはw
「産まないから」じゃないんでしょう。
現実は「産むのを諦めたり躊躇せざるを得ない」んだろうが。
そういう立場の人を増やしちゃってるでしょうが。
あと、現代の女性は、ストレスフルのせいなのか、不妊体質が増えてるとか(パソコン業務も影響してるとか)、男性の無精子症が増えてるとかいう話も聞くけれど、総じて、
先行き不安感を拭えない、
昔みたいに、
「自分の代では ともかく、これからは良くなっていく」とは、到底、思えない世相を導いてきたのが、あなたがた自民党政治屋センセイだ(嗤)
それと、おたくらを支持してきた思考停止国民たちね。「肉屋を支持した豚」の彼らなら自業自得と言うべきでしょう。
私だけは、おたくらを支持したことなんて、ただの一度もないと、これだけは自信持って言えるけど。
ご自分が為政者の身でありながら。。。(呆)
反省心なき自民党の代表的存在だ。
黙々と家業のセメント捏ねてるだけのほうが、まだしも無害だったろうに。
この「ナチス」大好きお年寄りはw
なんてったって、この お爺ちゃん、
「ナチスに学」んでおられるほどの ごじんですからなあw
以前から、ぶっちゃけたことを言わせてもらってるのは私もだが、ここで本質的な問題は、
思考回路は、おのずと発言に現れる
ということさ。
はっきり言って、このひとも、なんかの内部的障碍を お持ちだなと察している。さしづめ「発達」とかいう名の付く。
だったら、その発言に対して、いちいち目くじら立ててもしょうがないのだろうけれど、
よくも まあー、こんなひとが、一時的とは言え、首相になれたもんだ。
まったく、たいした国ですよ、日本も。
反省と言うことが豪もできないんだよな。このテのひとは(呆)
片山さつきとかいうひとと一緒にサッサと退場してくんないか。
この大災害列島において、リスクも高いというのに、公共住宅では なく、庶民が個人で、安っぽい不動産を持つことを奨励してきて、
いまじゃ完全に、「株」という、一般シロウトには殆どギャンブルでしかないものを国家が奨励するというヤクザな体たらく。
目指すは「カジノ国家」。「庶民は火の車」国家。
『麻生太郎財務相が「子どもを産まない方が問題だ」とセクハラ応援演説-家族形成すら困難にするアベノミクス』
2014年12月8日 5時36分
井上伸 | 国家公務員一般労働組合執行委員、国公労連書記、雑誌編集者
http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueshin/20141208-00041297/
『安倍政治を問うーー国民の無関心、根底にあるもの』
2014年12月7日
白井聡 | 文化学園大学 助教(政治学・社会思想)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/shiraisatoshi/20141207-00041273/
2014.12.07 (Sun)
私は、ぶっちゃけ、いまのとこ、と言うか、もとから「無党派」と言うのか、単純に、
よし!ここの党や政治家個人に入れ込もう!
と思えるほどの魅力ある対象が特定には見つけられなかっただけなんだけど、
ただ一つ、
はっきりしていたのは、どうも自民党はムシが好かないうえ、反感と不信をも感じていたし、これを、いつまーでも政権に座らせておいてはダメだ、
そのうち、大変な時代が来るだろうってことには確信があった。
ちょっと考えたら分かること。
いつかは停滞し朽ち腐敗するさだめの世、
そればっかりで しがみ付いていると、次が育たないから、ということは、以前のエントリーでも言った。
原発問題でも そう。そればっかり一辺倒だから、他が育ってき難い。
自明の理ってもんで。
これも、だいぶ以前のエントリーで、私の、むかしのエピソードの一つとして紹介したことがある。
面接に行った先の、そこそこ業績良さそうな、大手に近い規模の中堅どころ企業だったのだが、
面接担当だった、見るからにイヤミったらしいオッサンが、応募者全員を集め、自社についてのアレやコレや説明していた途中で、ふと、私らを ぐるり見渡し、ポロッと吐いたセリフが、
「いまどきは、パートでもアルバイトでも、正社員よりも安あがりに、しかも同じ仕事を させれるんだから、事務系なんて、わざわざ正社員で雇う必要なんかないんです」当然でしょ、えっへんオホン!
と言わんばかりの大とくい。
この体験は、すでに、ン十年前のだぜ。つまりね。
小泉政権よりも、もっと前から始まってたんだw
たった3年ほどのあいだ、政権を明け渡す相手だった民主党が憎くって憎くって、もお たまらん安倍さんと自民党のお歴々、ならびに、
その思考停止シンパさんらが、
「ミンスのときに」
「ミンスのせいで」
「ミンスがー」
「ミンスがーがーうがー朝鮮人!!
」
と、
不倶戴天の敵の如くに叩きまくり、支離滅裂に罵りまくり、
して、自分たちには一切、罪がないようなフリを して見せても、
日本に、こんにちの根深い情況を齎した全ての下地は、何十年このかたというもの、政権の座で踏ん反り返ってきた、自民党が拵えたものです。
そして、それを許し、支持し続けてきたひとたちだ。
長~~~いこと政権与党独占してたくせして、
他党のせいにばかり しなさんなって。野党以上に みっともない。
『「ムダ」と予算削減→8割復活 補正に付け替え』
『ふっかーつ!!』
『このNHK新会長』
『「内閣法制局」』
『「社会還元」』
2014.12.06 (Sat)
いっぱしエコノミストのコラムかしら?みたいな題名つけちゃったよ、わはーwww
んんと、たしか、ユニ黒もとい「ユニクロ」だったかなあ。
私、日本国内であっても、職場では「公用語」として英語を、とかいう方針には、いろいろ反発感じちゃったもんで(英語ネイティヴ人種ばかりが、ますますもって一人勝ちかよ怒とかw)、あまり良い印象では なかったんだけどwwあそこの社長さんも、、、ああ、柳井さんつったっけか、
アジアの どこかの発展途上国の支店で、高実績を あげた従業員対象のみに絞って、だったかもしれないけど、
とにかく、現地人の社員にも、実質、日本国内と同じ計算で報酬を与えていくとかっていう記事、去年だったかな、見かけたことがある。そのときは、ふうーん、ずいぶんと太っ腹?くらいにしか思わなかったんだけども、、、
ああ、そうそう、「世界同一賃金」っていうの?
実に興味深い戦略だよね、これって。
そういえば、「フェア トレード」というのもある。
まあ、いつまでも日本の一企業だけが やってても しょうがないのかもしれないけど、
少なくとも、企業にとってメリットのある、現地で、より優秀な人材に来てもらう動機付けには なるだろう。いずれは、そういう人たちに、日本国内に来てもらいやすいという効果もあるだろうし。
逆の視点から見れば、
今後は、当の日本人自身は、「無能」なやつなら、年収100万ぽっちじゃ生活できない地獄な自国を出て、生活費安上がりな途上国へと、飢え死にする前にサッサと移民しなさいよー、ってことかw
選挙ということで、「法人税」とか「企業流出」問題について、あらためて少しだけ考えてみると、ん?ちょっと待てよ、と思ったの。
とは言え、
ただし、「ウィキペディア」をサッと読んでみたかぎり、
「~将来は、年収1億円か100万円に分かれて、中間層が減っていく。仕事を通じて付加価値が つけられないと、低賃金で働く途上国の人の賃金にフラット化するので、年収100万円のほうになっていくのは仕方がない~」
どうかなあ。。。?
だって私なんか、およそ社内では、私だけが持ってたスキルを(チェックでもクリエイトでも)提供していても、その分を考慮した賃金なんて、全然もらってなかったけど。なんか、こちとらの障碍に、てい良く、つけ込まれてたみたいだし。
本来ならば、外注で依頼しなければならないことを、新入りの私にさせておけば、社の経費が浮く~♪とか言って大喜びしてたり、
契約社員の身分で入社したときの大企業では、先輩社員自身は正社員だったから、私のスキルが、その先輩の実績づくりのために一助くらい なってたかもしれないんだけどw
「あなた自身は、いっくらガンバってくれても、お給料は決して上がりません、そういうシステムになってるんです、わが社では」とバッサリ言われたもんねww
ま、一方的に 他者を利用するのが上手いひとほど、イイほうに まわれる、時代が変わっても浮世の常かな(苦笑)
でー、
提唱した柳井氏ご本人とは、全然、違うことを考えてたみたいなのだよ、私ってばw
というのは、
「低賃金で働く途上国の人の賃金にフラット化する」この部分ね。
だって、外国企業を呼び込むため、というのは置いといても、
自国企業が、国外へ流出していく理由については、「法人税」が多少は安いかどうかって、それどころじゃないのでは?という気が、シロウトでもするもんなあ。
なんたって「人件費」でしょうよね、第一問題は。
それと、日本が直面している「少子」問題と。雇用と需要に直影響する。
しかし、途上国ってのは、まして、電力事情とか概ね不安定なはずじゃないの?自分では行ったことない各国の実態や実感は分からないけども。
まあ、そのへんは、日本側も、自分たちがスムーズに心地良く、商売が行なえるようにと、あれこれ手回しとか地ならしとかやってるんでしょうけど。たとえば、原発輸出とかw
そこを考えれば、どの国で商売しようとも、どのみち人件費に格差は殆どない、となれば、わざわざ国外へ逃げ出すかな?ってことだ。
「そこにいても、日本にいても同じだぞ」っていう、
要するに、言わば、無差異化と言うのか、同質化っての?専門用語等は一切、知らんけど。
これは、一国のなかにおける移動でも、国際間の移民においても同様に起き得ることだが、
収入、、、より多く稼ぎたい、、、商売というものは、つまるところ、何らかの「差」を突いてこそのカネ儲けだもの。
でも、
そこの「格差」を埋めて均していくのならば、では、いったい どこで、新たなる「差異」を つけていくのか、ってことか。
いま、国家あげて「円安」へとヤッキになってるのも、もとの日本国内に呼び戻す効果を狙ってるということでもあるのかな?
と一見は思えるのだが、どっこい、現実には、なかなかムリなようだ。
「供給こそが需要を つくる」のなら、、、う~ん。。。
まあ、門外漢にゃ難しい話は さて置き(笑)、
いわゆる「同族企業」というのは、往々、社員・従業員を こき使う傾向が高いのは、私自身も知らない世界では ないけれど。
私は、自分の私生活の大変な状況が長らく尾を引いていて、世のなかのことなんかを、いろいろ考えたり、情報収集する余裕も、検索しまくれる便利なパソコンも まだ持っていなく、そんな頃は、「ユニクロ」等の企業にまつわる話題や問題にも、まったく疎かったが。
もう何年前になるか、
めったと入ったことは ない地元の「ユニクロ」で、ボトムの類を購入したとき、商品についての質問やサイズ直しとかで応対してもらった店員さんたちの表情が暗く、態度も、なんだか冷淡だった印象が残っている。
いまは、どうなっているか、ちっとも行かないので知らないが。。。
それにしても、「文豪」夏目漱石の予言には、つくづく、舌を巻く思いだ。
何がって、かの『猫』です。あの作品中の、いつかの時代、警官が警棒でもって、そこらの一般市民を殴り殺し て歩くようになる世が到来する云々って くだり。
かつて、例のQAサイトでの回答で、これを紹介したことがあったかと思うんだけど、
小学生時分に読んだとき、妙に つよい印象を受けた箇所の一つで、
なんせ長い年月のなか、とっくにウロ覚えには なってたものの、いまだに、読んだ あの頃の記憶が去ることなく残っている。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/789_14547.html
~
迷亭と独仙が妙な掛合(かけあい)をのべつにやっていると、主人は寒月東風二君を相手にしてしきりに文明の不平を述べている。
「どうして借りた金を返さずに済ますかが問題である」
「そんな問題はありませんよ。借りたものは返さなくちゃなりませんよ」
「まあさ。議論だから、だまって聞くがいい。どうして借りた金を返さずに済ますかが問題であるごとく、どうしたら死なずに済むかが問題である。いな問題であった。錬金術はこれである。すべての錬金術は失敗した。人間はどうしても死ななければならん事が分明(ぶんみょう)になった」
「錬金術以前から分明ですよ」
「まあさ、議論だから、だまって聞いていろ。いいかい。どうしても死ななければならん事が分明になった時に第二の問題が起る」
「へえ」
「どうせ死ぬなら、どうして死んだらよかろう。これが第二の問題である。自殺クラブはこの第二の問題と共に起るべき運命を有している」
「なるほど」
「死ぬ事は苦しい、しかし死ぬ事が出来なければなお苦しい。神経衰弱の国民には生きている事が死よりもはなはだしき苦痛である。したがって死を苦にする。死ぬのが厭だから苦にするのではない、どうして死ぬのが一番よかろうと心配するのである。ただたいていのものは智慧が足りないから自然のままに放擲しておくうちに、世間がいじめ殺してくれる。しかし一と癖あるものは世間からなし崩しにいじめ殺されて満足するものではない。必ずや死に方に付いて種々考究の結果、嶄新な名案を呈出するに違ない。だからして世界向後の趨勢は自殺者が増加して、その自殺者が皆独創的な方法をもってこの世を去るに違ない」
「大分(だいぶ)物騒な事になりますね」
「なるよ。たしかになるよ。アーサー・ジョーンスと云う人のかいた脚本のなかに しきりに自殺を主張する哲学者があって……」
「自殺するんですか」
「ところが惜しい事にしないのだがね。しかし今から千年も立てば みんな実行するに相違ないよ。万年の後には死と云えば自殺よりほかに存在しないもののように考えられるようになる」
「大変な事になりますね」
「なるよきっとなる。そうなると自殺も大分研究が積んで立派な科学になって、落雲館のような中学校で倫理の代りに自殺学を正科として授けるようになる」
「妙ですな、傍聴に出たいくらいのものですね。迷亭先生御聞きになりましたか。苦沙弥先生の御名論を」
「聞いたよ。その時分になると落雲館の倫理の先生はこう云うね。諸君公徳などと云う野蛮の遺風を墨守してはなりません。世界の青年として諸君が第一に注意すべき義務は自殺である。しかして己れの好むところはこれを人に施こして可なる訳だから、自殺を一歩展開して他殺にしてもよろしい。ことに表の窮措大(きゅうそだい)珍野苦沙弥氏のごときものは生きてござるのが大分苦痛のように見受けらるるから、一刻も早く殺して進ぜるのが諸君の義務である。もっとも昔と違って今日は開明の時節であるから槍、薙刀もしくは飛道具の類を用いるような卑怯な振舞をしてはなりません。ただ あてこすりの高尚なる技術によって、からかい殺すのが本人のため功徳にもなり、また諸君の名誉にもなるのであります。……」
「なるほど面白い講義をしますね」
「まだ面白い事があるよ。現代では警察が人民の生命財産を保護するのを第一の目的としている。ところがその時分になると巡査が犬殺しのような棍棒をもって天下の公民を撲殺してあるく。……」
「なぜです」
「なぜって今の人間は生命(いのち)が大事だから警察で保護するんだが、その時分の国民は生きてるのが苦痛だから、巡査が慈悲のために打(ぶ)ち殺してくれるのさ。もっとも少し気の利いたものは大概自殺してしまうから、巡査に打殺されるような奴はよくよく意気地なしか、自殺の能力のない白痴もしくは不具者に限るのさ。それで殺されたい人間は門口へ張札をしておくのだね。なに ただ、殺されたい男ありとか女ありとか、はりつけておけば巡査が都合のいい時に巡(まわ)ってきて、すぐ志望通り取計ってくれるのさ。死骸かね。死骸はやっぱり巡査が車を引いて拾ってあるくのさ。まだ面白い事が出来てくる。……」
「どうも先生の冗談は際限がありませんね」と東風君は大(おおい)に感心している。すると独仙君は例の通り山羊髯(やぎひげ)を気にしながら、のそのそ弁じ出した。
「冗談と云えば冗談だが、予言と云えば予言かも知れない。真理に徹底しないものは、とかく眼前の現象世界に束縛せられて泡沫の夢幻を永久の事実と認定したがるものだから、少し飛び離れた事を云うと、すぐ冗談にしてしまう」
……
(文字強調はブログ主による)